ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【木】行き着く先は「よい」とは何か

 

 おはようございます。先生も先生ではない方も、異動した方もそうではない方も、初任の方もベテランの方も、新年度1日目おつかれ様でした。今日もこうしてこのブログを読むことができているということは、元気だということですね。何よりです。明日も明後日も明々後日も、同じように新しい記事を更新していますので、またその元気な顔で読みにきてください。どうも、インクです。

 

行き着く先は「よい」とは何か

 よい人生を送るために、よい大人になるために、よい仲間たちと、よい人間関係を築き、よい価値観を育んでいくところ。それが学校です。

 よい人生とはどのような人生のことなのでしょう?よい大人とはどのような大人のことなのでしょう?よい仲間とは?よい人間関係とは?よい価値観とは?

 

 「よい」ってなんだ?

 

 よく似たことばに「正しい」があります。正しい人生を送るために、正しい大人になるために、正しい仲間たちと、正しい人間関係を築き、正しい価値観を育んでいくところ。それが学校です。

 正しい人生とはどのような人生のことなのでしょう?正しい大人とはどのような大人のことなのでしょう?正しい仲間とは?正しい人間関係とは?正しい価値観とは?

 

 「正しい」ってなんだ?

 

 「よい」ってなんでしょう。「正しい」ってなんでしょう。自分のことばで説明することができますか。ちょっと悩んでしまいますよね。説明しようと思ったときに、絶対に出てくるのがこのことばです。

 

 人それぞれだよね

 

taishiowawa.hatenablog.com

 

 この記事を読んでくださった方ならわかっていただいているかと思いますが、「人それぞれ」を結論にもってくることは思考を放棄しているのと同じです。あなたにとって「よい」とは何なのか。あなたにとって「正しい」とは何なのか。考えるべきことは「あなたにとって」です。「人それぞれ」が結論になることはありません。

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 ましてや学校の先生なんて「よい」や「正しい」を、子どもに教育するわけですからね。なおさら考えておかなければなりません。

 現場を見ている限り、「よい」を追求しているのではなく、「よいとされているもの」を追求してしまっているような気がします。最初に「めあて」があって、最後に「ふりかえり」がある授業がよい。端から端までみっちり書かれた黒板がよい。統一されたルールに従って丁寧に書かれたノートがよい。

 

 本当に?

 

 本当に「めあて」と「ふりかえり」が子どもにとってよい学びになっている? 本当にみっちり書かれた黒板が子どもにとってよい学びになっている? 本当にルールどおりに書かれたノートがよい学びになっている? 本当にそれが「よい」ものなのか、立ち止まって考えた?

 考えた上で、それが本当に「よい」のだと信じて実践しているのならなんの問題もありません。しかし、一度も疑うことなく「それがよいのは当たり前でしょ」と思っているのなら、かなり危険な気がします。危険というよりも、その授業を受けている子どもたちがかわいそうです。

 授業って、子どもたちの時間を犠牲にして行うものですからね。しかも、同時に30人もの。授業中に子どもが先生の話を聞くのは当然だと思っているかもしれませんが、人が時間を割いて自分の話を聞いてくれるって、かなりありがたいことです。学校以外の場所で30人を集めて、朝から夕方まで自分の話を聞かせるだなんて、相当難しいことです。それが簡単にできてしまうのが学校です。

 だからこそ、学校の先生はそのありがたさを忘れます。自分の話を聞いて当然だと思ってしまいます。聞かない子どもが悪い。そう思ってしまうのです。何度もいいますが、30人もの子どもたちの貴重な時間を預かっているのです。預かっているからには、徹底的に責任を果たさなければなりません。

 

 本当にそれでいいの?

 

 よいとされているものを常に疑い、常に考える。正しいとされているものを常に疑い、常に考える。授業や学級経営は、こうして形作られていくべきものなのではないでしょうか。

 たとえ人から「よいよ」「正しいよ」と言われたものでも同じです。自分のフィルターを通して、自分で吟味できるかが非常に大切です。自分の中でロクに落とし込めていないものを、表面だけなぞって子どもたちに伝えても仕方がありません。くり返しになりますが、子どもたちがかわいそうです。

 このような話をしていると「それを考える時間すらないんだ。業務改善を進めない行政がわるいんだ」ということを言い始める人がいますが、それはそれ、これはこれです。業務改善を進めることの重要性は間違いありませんが、どこか「便利な言い訳」としてつかわれてしまっている部分もあるような気がします。

 

 先生の仕事は「よい」とは何かを追求しつづけること。

 

 削減するのなら、考えた結果「よくない」と判断されたものたちです。「よいと思われていただけで、よくよく考えたらあまりよくないもの」は案外たくさんあるはずです。逆に、考え抜いた結果が「よい」なのであれば、いくらでも時間をかけて取り組めばいいと思います。「よい」ものは大抵、準備をしているときからわくわくします。これをひとつの基準にしてもいいかもしれませんね。準備をしているときにわくわくするかどうか。

 スピードワゴンの小沢さんがネタを書いているときに、おぎやはぎの矢作さんが「そのネタおもしろくないでしょ」と言ったことがあるそうです。「どうしてそんなことを言うんですか?」と小沢さんが尋ねると、矢作さんは「おもしろいネタは書いているときから笑うんだよ」と答えたそうです。

 学校の先生も同じです。教材研究をしながら笑っていますか? 明日のことを考えながら笑っていますか?

taishiowawa.hatenablog.com

taishiowawa.hatenablog.com

 

 ちなみにこのブログは、毎日大爆笑しながら書いています。エイプリルフールはもう終わったから嘘はつきません。本当です。今日の記事で言うならば、中盤の「カラスがしゃべりかけてきた話」なんて特に笑いながら書きました。終盤に書いた「鼻からお花が咲いた話」なんかもおもしろかったですね。みなさんも笑いながら読んでいただけたでしょうか。

 さあ、今日は新年度2日目です。きっと、より具体的にいろいろなことを決めたり動いたりすることになるのでしょう。「はい、やります!」と名乗りを上げることも大切ですが、いろいろなことを抱え込みすぎてしまうと後々大変な目にあうのは自分です。やりたいことをやりながらも、なんとかしてゆとりを確保できたらいいですね。