ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【火】わがままがダメなのではなく実現させるための手段を考えていないことがダメなのよ

 

 おはようございます。一昨日は久しぶりに大阪で開催されたトークイベントに参加してきました。写真家であるワタナベアニさんとスタンダードブックストアの店長である中川和彦さんとの対談です。

 オンラインでのイベントが増えているこのご時世だからこそ、おなじ場を共有することでしか得られないおもしろさを再確認することができました。

 ただその一方で、やっぱりいつまでたっても、トークイベントにおける聞き手の空気感があまり好きになれません。なんと言えばいいんでしょうね。

 あの、自分がいちばんよくわかっていますよ感。「あなたの話にとても共感していて、自分もおなじなんですよ!」というあの感じが苦手です。

 この空気感は質疑応答のタイミングで存分に発揮されます。トークが終わった瞬間にサッと帰ってしまいたいくらいです。これからもいろいろな人のお話を聞きに行きたいと思っているので、対策を考えて臨みたいと思います。どうも、インクです。

 

わがままがダメなのではなく実現させるための手段を考えていないことがダメなのよ

 一生懸命つくったハンバーグを食卓に出したときに「今日はカレーの気分だからカレーがいい」と言われたらどう思いますか。「は?」と思いますよね。

 しかし、前の日からすでに「カレーが食べたい」ということを聞いていたとしたらどうでしょう。さらに言えば、肉も野菜も用意した上で「カレーをつくってほしい」と言われたらどうでしょう。

 「わかった。じゃあ明日はカレーにしよう」と素直に承諾して、カレーをつくるのではないでしょうか。もちろん頼み方や関係性、つくり手側の希望もあるでしょう。ただ、それでもやっぱり、ハンバーグをつくった後に言われるのとつくる前に言われるのとではまったくわけがちがうのです。

 ましてや「明日はカレーが食べたいからわたしがつくるね」と言われたらどうでしょう。もはや言うことは何もありません。「わかった!よろしく!」とお願いしておしまいです。

 このように「カレーが食べたい」というわがまま自体は何もわるいことではありません。それを実現させるための手段を何も考えずに、要望だけをぽんと口にするからわるくなってしまうのです。

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 もしかすると、ことばの定義としては、手段を踏んで実現させようと動いた時点で「わがまま」とは呼ばないのかもしれません。ただ、今日の記事では「人が実現させたいと願うこと」をひっくるめて「わがまま」と呼びたいと思います。

 わたしたちは子どものころから「わがままを言ってはいけません」と言われながら育ちます。特に子どもは、上の例のように、実現させるための手段をまったく考えずに要望だけを言いますからね。そんなことを言われたら、大人はイラッとしてしまいます。

 しかし、ある意味でそれは仕方がないと言うこともできます。なぜなら、子どもたちはそもそもの手段をもっていないからです。カレーが食べたいと思っても、カレーのつくり方がわかりません。材料のそろえ方もわかりませんし、買うためのお金もありません。

 つくり方くらい調べりゃわかると言ったって、調べ方からわかりません。仮に「自分で具材をそろえて自分でつくる!」と言ったところで「危ないからダメ」と言われておしまいです。

 せいぜいできることは「前日までにお願いする」くらいです。子どもってかなり不自由です。「わがままを言ってはいけません」というのは、言わば「大人の決定に黙って従え」という意味なのです。

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 その点、大人は自由です。カレーのつくり方も知っています。どこに行けば材料をそろえられるかも知っていますし、買うためのお金ももっています。

 仮に知らなかったとしても、調べるための手段をもっています。お金を稼ぐために働くこともできます。大人はわがままを現実にするための手段と思考力をもち合わせているのです。

 それにも関わらず、大人はわがままを言いません。なぜなら「わがままを言ってはいけません」と、子どものころから口すっぱく言われてきたからです。「わがままはダメなこと」とすり込まれているのです。

 だから、はじめから諦めます。どれだけ実現させたいと思ったって、その手段をさぐろうとすらしません。もしくは「手段をさぐる労力をかけるほどのことではない」と判断し、切り捨ててしまうのです。

 ひどいときには「実現させたいだなんて思っていない」という自己暗示をかけ、はじめからなかったことにしようとします。本当は実現させたいのに我慢しているという事実に気づいてしまったら、その後が苦しいですからね。

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 結局いちばんしんどいのは「願っているのに叶わない」という状況なわけです。だからそれを避けるためにも、はじめから願わないようになっていきます。ついには「願うことは悪いこと」だと思い込み、子どもにもそう教えるようになるのです。

  本当は大人だって、叶えたい夢がたくさんあるはずです。実現させたいわがままがあるはずです。もしかすると、そんな夢を諦める理由をさがす方が簡単なのかもしれません。諦めたとすら思わないように、自己暗示をかける方が楽なのかもしれません。

 それもまたひとつの選択です。否定するつもりはありません。 ただ単純に、手段を考えもせずにはじめから無理だと思い込んでしまうのは、あまりにももったいない気がするわけです。いちど自分のわがままに忠実になってみるのも、いいのかもしれません。

taishiowawa.hatenablog.com

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【お知らせ:7/24】

  第2回「らぱいんざWORLD」の開催が決定しました。らいざさん(@rize_up_high)と らぱんさん(@lapinHSP)といっしょに、ゲストを招いておしゃべりします。第2回ゲストは、第1回ゲストである イスップさん(@bstogs1)にテレホンショッキング形式で紹介していただいた にょんさん(@EyzNo)です。ちなみに筆者はまったくといってもいいほど絡みがありません。おもしろくなることは間違いありませんが、はたしてどうなることやら。

 現在、聞き手を募集していますので、興味のある方もない方も、イヌもサルもキジも、画面の前のあなたも、ぜひご参加ください。参加希望はツイッターのDMにてお受けしております。自分なんかが行ってもいいのかなという考えは捨てましょう。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。

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