ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【月】「みんなちがって、みんないい」が建前になってしまうのは仕組みの問題

 

 おはようございます。洋服が好きでかつては買い漁っていたのですが、青年求職家を名乗るようになってから、出費をおさえるために買うことをやめました。

 ほしい服をみつけると、多少の無理をしてでも買っていたのですが、今となってはまったく買わなくなりました。意外となんとかなるものです。

 しかし、ひとつだけ不思議なことがあります。洋服を買っていないにも関わらず、お金がなくなっていくのです。出費の大部分を占めていた洋服を買っていないのにですよ。不思議で不思議でたまりません。

 今みなさんが思ったことは、決して口にしてはなりません。不思議だということにさせておいてください。お願いします。どうも、インクです。

 

「みんなちがって、みんないい」が建前になってしまうのは仕組みの問題

 学校の先生は「全員ができる」を目指しています。全員が漢字を書くことができる。全員が計算することができる。全員がリコーダーを演奏することができる。全員がとび箱を跳ぶことができる。

 できることが増えると、子どもたちは自身の成長を喜びます。そんな顔を見て、学校の先生は嬉しくなります。だからこそ、すばらしい実践が行われ、本当に全員ができるようになっていくのです。

 しかし、ここに向かって進んでいくと知らないうちに大きな落とし穴にはまってしまうことがあります。この落とし穴のこわいところは、本人が穴に落ちたということにまったく気がつかないというところです。しかも、まわりの先生たちも同じように落ちていくので、なおさら気づきづらいのです。

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 その落とし穴は、2種類あります。ひとつ目は「全員ができなければならないと思い込む」というものです。たしかに全員ができるに越したことはありません。学校の先生はそのために全力をつくします。しかし、それでもできない子どもがいる場合もあります。

 そんなときに、学校の先生は自分の力のなさを痛感するわけですが、それが子どもに見えてしまうことが時々あります。要するにどういうことかというと、学校の先生が一生懸命になりすぎるせいで、子ども自身が「できない自分」を責めてしまうということです。

 いちばんわかりやすいのが「嫌いにになる」という現象です。先生が一生懸命教えてくれているのに、できないから漢字が嫌いになり、計算が嫌いになり、リコーダーが嫌いになり、とび箱が嫌いになります。先生が一生懸命になればなるほど「できない」を強く自覚しなければならなくなるのです。

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 ふたつ目の落とし穴は「本当にそれを全員ができるようにならなければいけないのか、ということを考えなくなってしまう」というものです。本当に全員が漢字を書けるようにならなければいけないのでしょうか。本当に全員が計算をすることができて、リコーダーを演奏することができて、とび箱を跳ぶことができるようにならなければいけないのでしょうか。
 先ほども述べたように、もちろんできるに越したことはありませんよ。いま話しているのは「できるようにならなければいけないのか」という話です。実はこれ、随分と厳しいことを言っています。なぜなら学校の先生は、子どもたちに向かって「できなくてもいいよ」とはなかなか言えないからです。

 できないまま生きていくその子の人生を背負うことなんてできませんからね。だからこそ学校の先生は、できるようになることを目指して、その子がそれを嫌いになってしまうことを厭わずに、子どもたちを追い詰めてしまうのです。

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 もちろん、これらの2つの落とし穴の存在を自覚した上で授業を進めていくのがプロです。しかし、どんなに意識していたとしても、学校の先生である限りここから逃れることはできません。一斉授業という形をとる限り「全員ができる」を目指すしかないのです。
 学校の先生は、子どもたちひとりひとりによいところがあるということは知っています。ただ、個人として評価することはできても、学校として評価することのできるポイントは限られています。どれだけゲームがうまくても、どれだけ笑いをとることができても、どれだけ絶望することができても、成績表には書くことができないのです。

 そもそもを言ってしまえば、ちがう人間をおなじ基準で評価すること自体が無茶な話なのです。それでも評価しなければならないのは、先ほども述べたように1対30の構図があるからです。この構図がある限り、どこまでいっても「みんなちがって、みんないい」は建前であり、学校の先生はこの矛盾に悩まされつづけるような気がします。

taishiowawa.hatenablog.com

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【今後の予定】

①10月14日(水)こきけんよう Vol.15

②10月26日(土)キャリアアドバイザーと青年求職家が「仕事」と「教育」について語る会

 

【リスナー募集】

①10月14日(水)こきけんよう Vol.15

  毎週水曜日の定例会です。次回は20時30分スタートです。どうでもいい話をしています。週の真ん中、折り返し地点として聴きに来てはみませんか。声を出せる人はぜひとも一緒にお話ししましょう。水曜日に予定があるというだけで、目安になっていいものですよ。参加希望はツイッターのDMまで、よろしくお願いいたします。

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②10月26日(土)キャリアアドバイザーと青年求職家が「仕事」と「教育」について語る会 

 ツイッター職員室の中では、すこし変わった経歴をもっている木村彰宏さんことあっきーさん(@1130Kimura)とお話しさせていただくことになりました。「仕事」と「教育」について、たぶんまじめに話します。

 あっきーさんっとはほとんど初絡みで、いちどオンラインでのエデュシークでちらっとお話をしたくらいです。何も知りませんが、おもしろくなることは間違いないでしょう。

 ツイッターのDMにてリスナーを募集していますので、興味がある方は「あっきーさんと話すみたいなやつ、参加したいです!」とご一報ください。「ブログを見た」と言ってくださった方にはオリジナルステッカーをプレゼントします。嘘です。

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