おはようございます。昔から BUMP OF CHICKEN が好きです。何歳になってもやっぱり BUMP は優しいのです。そりゃあ、多くのファンがつくわけです。
ただ、そんな BUMP のファンたちと話が合ったことはいちどもありません。ライブの話をしたって、新曲の話をしたって、なんだかどうも噛み合いません。
きっと「好き」という感情はグラデーションになっていて、しかも一方向に広がっているものではないのでしょう。好きになればなるほど、こだわりも強くなり、その道は細分化されていくのです。
「プレゼントには相手が買わなさそうなものを選べ」というのも、そういうことなのでしょう。好きな分野には、必ずこだわりがありますからね。その分野のものであれば何でも嬉しいというわけではないのです。好きなものが同じ人とのやりとりにはすこし注意が必要なのかもしれません。どうも、インクです。
「勉強ができないことは悪だ」という価値観をつくり上げているのは学校の先生
「勉強ができないことは悪だ」という価値観をつくり上げているのは学校の先生
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年4月14日
自転車に乗れるようになったら嬉しい。逆上がりができるよになったら嬉しい。九九がぜんぶ言えるようになったら嬉しい。できないことができるようになったら嬉しい。たしかにそのとおりだと思います。
このようながんばる子どもたちをサポートする役割を担っているのが、学校の先生です。できないときには隣で支え、できるようになったときには一緒になって喜びます。とてもやりがいのある仕事です。
ところが、この「できないことができるようになったら嬉しい」が時に子どもたちを苦しめます。なぜなら「できないことはできるようになるべきだ」という考え方が自ずと拡散してしまうからです。
どれだけ「まわりと比較するな」と言われたって、学校にいる限りそんなことはできません。みんなはとび箱を簡単そうに跳んでいるのに、自分だけが跳べません。みんなは25メートルを楽々と泳いでいるのに、自分だけが途中で足をついてしまいます。それでも子どもたちは一生懸命にがんばります。
そして、ついにできるようになったときに、先生からこう言われるのです。「すごい!よくがんばったね!じゃあ、次はこれができるようにがんばろうか!」と。開脚とびができるようになったら閉脚とびができるようにならなければなりません。25メートルがクロールで泳げるようになったら、次は平泳ぎができるようにならなければなりません。
どれだけゲームが上手だったとしても、どれだけ笑いが獲れたとしても、学校で評価されることはありません。先生は「みんなちがって、みんないい」と言うけれど、結局は勉強と運動がすべてです。 ほかに才能があったとしても、勉強か運動ができなければ学校では落ちこぼれになってしまうのです。
学校の先生としては、全力で否定したいところですが、完全に否定しきれない自分がいます。たまたま「勉強」や「運動」という分野が苦手だっただけで、その子は大いに苦しめられてしまうのです。
それもすべて「できないことはできるようになるべきだ」という考え方が根底にあるせいです。「できないことができるようになったら嬉しい」の裏では「できないことができないままではダメだ」という考え方が知らないうちに根を伸ばしているのです。
そんな学校で「自分にはこれがあるから、べつにこっちはできなくてもいいや」 という発想には絶対に至りません。なぜなら、先ほども述べたように、まわりの子たちはできているからです。自分だけができていないだなんて許されるはずがないのです。
そりゃあ、苦しいですよ。大人たちに応援されるたびに、自分ができないということを強く自覚しなければなりません。べつにとび箱のひとつやふたつ、跳べなくたっていいではありませんか。計算に時間がかかるからなんだっていうんですか。字が上手に書けないからどうしたっていうんですか。苦手なんだから仕方がないではありませんか。
それでいいのです。できなくたっていいのです。学校で評価されなくたって、世界には絶対にあなたのよさに気づいてくれる人がいます。だからどうか、学校というせまい世界の中で苦手なことがあったくらいで「自分はダメなんだ」だなんて思わないでください。
ひとりの学校の先生としてこんなことを言っているのが、恥ずかしくもあり、悔しくもあり、悲しくもあります。いつも応援してごめんなさい。あなたには勉強や運動以外のいいところがあるから大丈夫。べつにできなくたっていいのです。
【今後の予定】
①9月16日(水)こきけんよう Vol.11
②9月23日(水)こきけんよう Vol.12
③9月25日(金)らぱいんざWORLD with らいざさん、らぱんさん、mucchuさん
【リスナー募集】
①9月16日(水)こきけんよう vol.11
毎週水曜日の定例会です。どうでもいい話をしています。週の真ん中、折り返し地点として聴きに来てはみませんか。声を出せる人はぜひとも一緒にお話ししましょう。水曜日に予定があるというだけで、目安になっていいものですよ。参加希望はツイッターのDMまで、よろしくお願いいたします。