おはようございます。学生のころに、ショーン・タンという絵本作家と出会いました。オーストラリアの方で、イラストレーター兼映像作家でもあります。
はじめに手にしたのは『アライバル』という絵本でした。これがまた変な本なわけです。絵本なのにコマ割りがあって、絵本なのにことばがありません。
絵本にしては分厚くて、ことばがないのに読みごたえがあります。かなり細かく書き込まれており、ストーリーも複雑で、単調なものではありません。
そんなショーンさんの新しい絵本が本屋さんに並んでいました。タイトルは『セミ』です。新しいと書きましたが2019年発売ですね。
これがまたなかなかにエッジが効いていておもしろいわけなのです。トゥクトゥクトゥク。まだ読んだことがない方はぜひ。どうも、インクです。
怒れないから怒らずに済む方法を模索する
怒れないから怒らずに済む方法を模索する
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年9月3日
学校の先生の仕事として「授業をする」のほかに「子どもが悪いことをしたときに怒る」をイメージする方も多いのではないでしょうか。実際によく怒られたという方もいるでしょうし、怒られている人を見たことがあるという方もいるでしょう。
どの学校にもいますもんね。こわい先生って。今年の担任はこわいのかこわくないのか。新年度になったときに子どもたちがもっとも気にするところです。
この「怒る」という行為に対する捉え方は、先生たちの間でも大きく意見が分かれます。「怒らないに越したことはない」という価値観をもっている先生もいますし「怒ってあげることこそが優しさだ」という価値観をもっている先生もいます。
ツイッター上でもよくいがみ合っていますよね。「怒ることで管理するのは恐怖政治とおなじだ」とか「怒る人がいるからこそ成立しているんだ」とか。教育には答えがないということがよくわかります。
筆者自身は、怒ることが苦手です。子どもたちの前に限らず、日常生活においても「怒り」という感情を抱くことがほとんどありません。だから、いざ怒ろうとすると無から生み出さなければならなくなります。
100% 演技になるんですよね。もちろん、ときには演技も大切だとは思います。ただ、100% となると話は変わります。それはもはや「嘘」ですからね。
子どもたちに伝えたいことを伝える手段として、100%の嘘が最適だとは、とてもじゃないけど言えません。何より、自分がしんどくなってしまいます。思ってもないことを言っている、ありもしない熱量で語っている、そんな自分が嫌で嫌で仕方がないのです。
「いやいや、子どもたちのために自分を捨てられるのがプロでしょ」とか「子どもたちに嫌われるのがこわいんでしょ」とでも言いたげですね。
果たして、苦手としている手段を選ぶことが、子どもたちにとって最適なのでしょうか。本当に「怒る」以外の手段を選ぶことはできないのでしょうか。そもそも「怒る」が最優先されるべき手段なのでしょうか。怒ることができなければならないのでしょうか。
べつに「怒る」を否定しているわけではありません。怒ることが得意な人は、どんどん活用すればいいと思います。何ならむしろ「怒る」という選択肢をもっていることを羨ましく思います。
用法・用量に注意は必要なのでしょうが、集団の空気を引き締める上では便利な手段でもあるでしょうからね。「真剣さ」を伝えるには、手っ取り早い手段だと言えるでしょう。
ただし、ここで勘違いをしてはいけません。「怒る、すなわち、真剣」は成立するのかもしれませんが「怒らない、すなわち、真剣ではない」は決して成立しないのです。
怒っていないからといって、子どもたちのことを真剣に考えていないわけではありません。怒っていないからといって、目の前のトラブルを見逃しているわけではありません。
怒ることが苦手だからこそ、怒らずに済む方法を模索して、実践しています。何度も言いますが、怒ることができるに越したことはありません。怒るか怒らないかの選択ができますからね。
ただ、怒ることが苦手なのであれば、何も怒ることにこだわる必要はないような気がします。できないことは「できるようになるべきこと」と「できなくてもいいこと」に分けられます。もしかすると、諦めるからこそ見えてくるものもあるかもしれませんよ。
【今後の予定】
①9月9日(水)こきけんよう Vol.10
②9月11日(金)らぱいんざWORLD with らいざさん、らぱんさん、???
③9月25日(金)らぱいんざWORLD with らいざさん、らぱんさん、mucchuさん
【リスナー募集】
①9月9日(水)こきけんよう vol.10
毎週水曜日の定例会です。まさかの10週目に突入しました。どうでもいい話をしています。週の真ん中、折り返し地点として聴きに来てはみませんか。声を出せる人はぜひとも一緒にお話ししましょう。水曜日に予定があるというだけで、目安になっていいものですよ。参加希望はツイッターのDMまで、よろしくお願いいたします。