ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【月】コンタクトを外そうとして角膜を引っ張る

 

 おはようございます。日曜日を引き換えに、8割の成績表の所見を書き終えました。もう一息です。今週は研究授業も控えています。あと少し。あと少し耐え凌げば、こたつに入りながらみかんを食べることができます。このブログを読んでくださっている方全員と、1月1日に「あけましておめでとう」と言い合えることを願っています。今週も共に乗り越えられるようにお互い頑張りましょう。どうも、インクです。

 

コンタクトを外そうとして角膜を引っ張る

  中学生のころから視力が落ち始め、高校生の頃には常にメガネをかけている人になりました。そのときは、必然性にかられてかけていただけで、メガネに対してはなんの思い入れもありませんでした。ただ、当時は部活動をしていたので、そのときはたしかに邪魔だったかもしれません。特に雨の日の練習は、レンズに雨粒がついて見えません。だからと言ってメガネを外しても目が悪くて見えません。今思い返してみると結構不便だったのかもしれません。

 ただし、当時はコンタクトに変えようという発想はありませんでした。メガネを長くかけていると、それが当たり前になります。周りの人からのイメージも「メガネをかけている人」になります。だからこそ、一度かけはじめると、なかなか外しづらくなるのです。まあ、外したいと思っていたわけではないんですけどね。

 そんなときに、コンタクトに変えるひとつのきっかけが訪れました。それは、教員採用試験です。筆者が受験した自治体では、実技で「プール」の試験があったのです。ある程度の実技はメガネをかけたままでもできますが、さすがに「プール」はかけたまま入るわけにもいきません。だからと言って、めがねを外せば、どこに誰がいるのかも、どこからがプールなのかも分からなくなってしまいます。このタイミングをいい機会に、人生で初めてコンタクトレンズを買いました。とにかく眼科の待ち時間が長かった記憶だけが残っています。

 ここで、ひとつの決断をしなければなりませんでした。今後、メガネをどうするかという決断です。「コンタクトがあるのだから、もうメガネはいらないんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それはあまりにも可哀想ではありませんか。新しい恋人ができたから、あなたとはもうさようなら。そんなことをしたら、メガネは二度と立ち直れなくなってしまうかもしれません。

 ごめんなさい。冗談が過ぎました。実際は、コンタクトに切り替えるタイミングでこんなことを思ったのです。視力の源が目ん玉にくっついているのなら、メガネに視力を求める必要はなくなる。つまり、いろんな種類の伊達メガネをかけられるのではないか。ここから、筆者の第二のメガネライフが始りました。自分にとって、メガネは視力矯正器具ではなく、ブランディングアイテムに変化したのです。

 メガネの世界はとても奥が深いです。顔の真ん中に置かれるだけあって、少し形が違うだけで、印象ががらりと変わります。同じ黒縁のメガネでも、スクエアとラウンドではもはや別人です。さらに言えば、フレームの色、レンズの色、テンプルの色をひとつ変えるだけで新しい自分になることができます。簡単に厳つくなることもできますし、インテリになることだってできます。これまでずっとメガネをかけてきたはずなのに、こんなに広い世界が広がっていたことを知らなかったのです。

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 先生という仕事を続けていく上でも、メガネをかけているだけで得をすることがたくさんあります。例えば、メガネをかけていると、子どもたちが似顔絵を描きやすくなります。顔のパーツを細かく描き込まなくても、メガネさえ描いていれば、先生のできあがりです。他にも、違うメガネをかけて行くだけで、子どもたちの視線を集めることができます。上手に扱えば、空気を切り替えるきっかけにもなります。頻繁に変えすぎると効果がなくなってしまうので、筆者は学期に一度、学校にかけていくメガネを変えています。「気持ちを新たに今学期もがんばろうね」という意思表示です。ひとつひとつのレンズに度を入れていたら出費がかさんで仕方がありませんが、なにせ伊達メガネです。ある程度の価格で新しいものを購入することができます。これらのメリットを享受できると考えたら安いものです。何より自分自身のモチベーションも上がります。

 さらに、もうひとついいところを挙げるとしたら、「メガネをはずす」という選択肢を獲得することができます。初めからメガネをかけていなければ、絶対に選ぶことのできない選択肢です。子どもたちと過ごしていると、必ず「先生、メガネ外してみて」と言われる機会が訪れます。先生からすれば「待ってました」です。「分かった。じゃあ、君たちが〇〇を達成したらメガネを外すね」と答えるわけです。すると、子どもたちはおもしろいくらいに一致団結して目標を目指そうとします。「なんとしてでも先生のメガネを外してやろう」と頑張るわけです。沼田晶弘先生の言うところの「アナザーゴール」です。本来の目的とは違うかもしれませんが、楽しみながら目標に向かって走り始めるのです。先生がすることはただひとつ。達成したときに子どもたちの前でメガネを外す。それだけです。

 どうですか。お得すぎると思いませんか。この記事を読んだ先生は、ぜひ来年度に向けてメガネを一本選んでみてはいかがでしょうか。新たな世界が広がるかもしれません。

 

 

 そんなメガネですが、もしかすると先に「スマートグラス」の時代が来るかもしれませんね。スマホはもちろん便利ですが、何せ手がふさがってしまいます。何かをしながら扱うにはかなり不便な端末です。だからといって、どこかに置いてしまったら良さが半減してしまいます。「人が動きながら動画コンテンツを利用することができるように」と考えるなら、やはり「メガネ」という形が適しているのかもしれません。将来、もしそんな時代が来たらこの記事を思い出してくださいね。それでは、よい1週間を。

 

 

 

 

メガネ、めがね、眼鏡。どの表記でも通用する珍しいことばですね。