おはようございます。「じゅうふく」と読んでも間違いではありませんが「ちょうふく」と読んでいる人を見かけると、なんだか少し信頼できます。
「そうきゅう」と読んでも間違いではありませんが、やはり「さっきゅう」と読んでいる人を見かけると、なんだか少し信頼できます。
最近で言えば「YouTube」の「Y」と「T」を、ちゃんと大文字で表記している人を見かけると、なんだか少し信頼できます。
「そんなもの別にどっちでもいいじゃないか」と思った方は、なんだか少し信頼することができません。どっちでもいいことなんて大前提として話をしています。そこにツッコミを入れるのはナンセンスです。
話が重複しますが、間違いではないのなら読み方なんて別にどっちでもかまいません。それでもやっぱり気になるんだという方は、今どき YouTube で探せば解説動画がみつかるかと思いますので、早急に検索してみてください。どうも、インクです。
「辛いものが好き」と言っている人が「甘いものが嫌い」だとは限らないのです
「辛いものが好き」と言っている人が「甘いものが嫌い」だとは限らないのです
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年11月11日
こうして毎日文章を書いていると、つくづく「何を書くか」ではなく「何を書かないか」だなと思います。すべてを書こうとすると、話の軸がブレてしまいますからね。話題から遠いところにあるものから順にカットしていかなければなりません。
なんの躊躇いもなくカットする場合もありますし、本当はカットしたくないけれどカットせざるをえないというような場合もあります。何でもかんでも書けばよいというわけではありませんからね。
ただし、カットしすぎて、読んでいる人に勘違いされてしまっては元も子もありません。どこまでを削ってどこまでを残すのかがとても大切になってきます。
こんなときに便利なのが「枕詞」です。「前にも書きましたが」とか「人によって違うと思いますが」とか。「ご存知かと思いますが」とか「言うまでもありませんが」とか。読んでいる人に誤解を与えてしまわないように、最低限の保険をかけるわけです。
この保険が多すぎると、つまらない文章になってしまいます。愚直に、ストレートに、スパッと言い切るからこそ伝わるメッセージもあるのです。
ちなみに、筆者が枕詞をつかうのは、リズム調整としての役割が大きいです。音として文章を捉えたときのリズムがよくなるという理由でつかっています。
わざわざ言うまでもありませんが、文章と音は密接に関わり合っているのです。気がつきましたか。今、リズムをよくするために「わざわざ言うまでもありませんが」という枕詞を、わざわざつかってみました。
このような読み手への思いやりは、1人目の読み手である自分自身が、どこまで鋭い感覚をもっているのかにかかっています。「読みづらさ」に敏感であれば、自分が書くときの注意点になるはずなのです。
ただし、1人目の読み手である自分と、2人目の読み手である他者との間には当然ちがいがあります。それは「カットしたもの」を知っているかどうかです。
2人目以降の読み手は、書かれていることから読み取るしかありませんからね。「何が書かれなかったのか」は、書き手の頭の中にしかないのです。
他者の文章を読むときには、この事実を忘れてはなりません。目に見えている文章の裏には、選ばれなかったことばがたくさん隠れているのです。
だからこそ「辛いものが好き」ということが書かれている文章を読んで「甘いものが嫌いなんですね」だなんてことを書き手に向かって言ってはなりません。
辛いものについて書くために、甘いものの話はカットされているのです。「カットする」ということは「読み手を信頼する」ということでもあります。「今日の話はそこじゃない」ということを「書かない」という手段をつかって表現しているのです。
逆に言えば、感想や質問には読み手の読解力が顕著に表れます。自分の思い込みを、ただただぶつけてしまってはいませんか。書き手がカットしてとうの昔に通りすぎた内容を、まるで目新しいものであるかのように、ドヤ顔で提示してしまってはいませんか。
インターネットの普及により、読み手と書き手が直接繋がれるようになりました。だからこそ、読み手は自分の中で咀嚼することなく、そのまま書き手にぶつけることができるようになったのです。
そんな時代だからこそ、改めて、目に見えている文章の裏には「書かれなかったことばがある」という事実を忘れてなならないのではないでしょうか。
【今後の予定】
②11月18日(水)こきけんよう Vol.19
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