おはようございます。カメラをもって出歩くようになって、いい写真ってなんだろうと思うようになりました。今や、誰もが1台ずつカメラをもっている時代です。いつでも簡単に写真が撮れてしまいます。
ピント合わせも明るさ調整も思うがままです。編集すれば、あるものをないことにだってできますし、ないものをあることにだってできてしまいます。
Instagram や TikTok の普及によって、映える写真やエモい写真がやたらと出回るようになりました。そんな時代だからこそ「いい写真ってなんだろう」を考えなければならないような気がするわけです。
まだまだビギナーなので何もわかりやしませんが、ひとつは文章とおなじで、その人にしか出せない色が出ていたらいい写真だと言えるのかもしれません。
再現性が強みである写真の中で、撮った人の色が出るという現象は間違いなくおもしろいですからね。撮影者が映っている写真。いつかはそんな写真を撮ってみたいなと思います。どうも、インクです。
1文字を蔑ろにする文章は信用ならない
1文字を蔑ろにする文章は信用ならない
— インク@小学校の先生 (@firesign_ink) 2020年7月23日
ことばづかいに厳しい人ってめんどくさいですよね。「伝わればそれでいいじゃん」とついつい思ってしまいます。「ら抜きことば」なんてまさにです。「見れる」も「見られる」もおなじじゃないかと言いたくなってしまいます。
反対に「ら抜きことば」にならない動詞もたくさん存在します。「歩く」とか「売る」とか。「歩けられる」ではなく「歩ける」ですし、「売られる」ではなく「売れる」です。「ら」を抜くことが正しいとされていることばもあるわけです。
もちろん、そこには基準があります。「Let's」の意味を表す「〜よう」の形にできるかできないかで分けられます。「見る」は「見よう」というように「〜よう」の形になるので「ら」をつけなければなりません。一方で「歩く」は「歩こう」というように「〜よう」の形にはならないので「ら」をつけてはなりません。これだけでもすでにめんどくさいですね。どうせなら、全部つけるか全部つけないかにしてくれよ。
ちなみに筆者は、これらの可能を表す助動詞「られる」は、受け身形に見えてしまうこともあるので、できるだけ「〜することができる」と書くようにしています。「見られる」と書いてしまうと「(誰かに)見られる」に見えてしまうかもしれないのです。
ほかにも毎日文章を書く上で気をつけているポイントはたくさんあります。たとえば「〜している」の「い」を抜かないこともそのひとつです。「わたしは文章を書いています」と「わたしは文章を書いてます」とでは、たった1文字の違いですが、随分と印象が変わるのです。もちろん日本語としてはどちらも間違いではありません。ただ「い」を抜かすと、なんだか口語に近づいてしまうんですよね。LINE のやりとりをイメージするとわかりやすいかもしれません。LINE なのであれば「いま何をしている?」よりも「いま何してる?」の方が自然でしょう。
また、漢字とひらがなのバランスもかなり意識しながら書いています。漢字で書き表せることばをすべて漢字にすれば読みやすくなるというわけではありませんからね。ためにしすべて漢字にしてみましょう。「漢字で書き表せる言葉を全て漢字に為れば読み易く成るという訳では有りませんからね」となります。どうですか。読みづらいでしょう。おなじ漢字つながりでいくと、熟語のあとに漢字をつづけないということもいつも意識しています。「読書好き」と書きたければ「読書ずき」とひらがなにするか「読書が好きな人」と助詞をはさむようにします。こうすることで単語や文節の区切りが見えやすくなり、読むときにつっかえづらいだろうと勝手に思っているわけです。
ただ、はじめにも述べたように「そんな1文字くらいで変わらないでしょ」という気もちもよくわかるでござる。1文字ちがったくらいで、内容が大きく変わることはないでござるからね。そんなに神経質になる必要はないのかもしれないでござる。
ただこのように、文章の内容は変わらずとも、急に「ござる口調」に変わったとしたら、やっぱり違和感を感じますよね。読んでいる人の頭の中に「あれ、急にござる口調になったけどどうしたんだ?」というクエスチョンマークが浮かぶことになります。
これまでに紹介してきた「1文字へのこだわり」も結局はおなじです。「ら」が抜けていただけで、読者の中に余計な引っかかりを生み出してしまうかもしれないのです。もちろんそんなに大きな引っかかりではありません。しかし、本当にメッセージを忠実に伝えたいと願うのであれば、それは未然に取り払うべき引っかかりだということになります。たった1文字を意識するだけで、メッセージの純度を落とす機会を減らすことができるのです。
シビアなことに、基本的に文章は減点方式で読まれていきますからね。防ぐことのできたポイントで点を落とし、本当に伝えたかったことにモヤがかかってしまうのはあまりにも勿体ないとは思いませんか。どこで読んだのかを忘れてしまったのですが、好きなことばに次のようなものがあります。
口語に文語の厳しさを
文語に口語の優しさを
ことばには種類があり、それぞれにルールが存在します。ただし、そんなルールにガチガチに固められてしまったことばはあまりおもしろくありません。「ら」を抜かないように気をつけながらも、ときには「映える」や「エモい」などの口語を混ぜ込んでみたり。漢字とひらがなのバランスを考えながら、ときには「ござる口調」になってふざけてみたり。
どちらかに偏りすぎると、間違いなくスベります。このバランス感覚を養っていくことこそが、書きつづけることの醍醐味なのかもしれません。口語に文語の厳しさを。文語に口語の優しさを。これからも胸に刻んで、ことばをつかっていきたいと思います。
【お知らせ ①:14 日】
ついに情報解禁です。ツイッター上で教育関係の漫画を公開されている こちゃさん(@cocha51)との公開企画会議が決定しました。ここで何かをやるのではなく「これから何をしましょうか」という話し合いをすべてZOOMで垂れ流します。
ちなみに こちゃさん とはまだいちども話したことがありません。これからはじまる「何か」の第1歩です。目撃しておいた方がいいかもしれませんよ。リスナーとしての参加希望はツイッターのDMにて受け付けております。いつでもお気軽にどうぞ。
【お知らせ ②:21日】
知らぬ間にこちらは第4回になりました。らぱいんざWORLD のお知らせです。今回のゲストは まーくん こと fanta さん(@fanta_omeru)です。
例のごとく、これまでにいちども絡んだことがありません。これぞこの企画の醍醐味ですね。ちなみに、グレープよりもオレンジの方が好みです。
こちらも同じくツイッターのDMにて、聞き手を募集していますので、ぜひ遊びに来てください。