【火】何かを主張するということはどこかの誰かを否定するということ
おはようございます。「ユニクロって行く前は購買意欲があるのに店に入った途端になくなる」というツイートに、意外といいねがついて驚いています。
みんなおなじように思っているということですね。行く直前は「無地のTシャツを白と黒で1枚ずつ買おう」とか「エアリズムのインナーを買おう」とか。いろいろと考えているんですけどね。
いざ店に入った途端に、それらの思いがすんと消えてしまうのです。この現象の要因はまだ解明できていません。現時点では「いま買わなくてもいいか」という思いが大きいような気がしています。
そうなると反対に、予定どおりにちゃんと購入するときにはどのような心理がはたらいているのでしょうか。ユニクロ調査員の皆さん、引きつづきよろしくお願いします。どうも、インクです。
何かを主張するということはどこかの誰かを否定するということ
何かを主張するということはどこかの誰かを否定するということ
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年6月21日
何かを主張しているということは、その何かを正しいと思っているということです。自信がある人ほど、声が大きくなったり早口でまくし立てたり。
もしかすると、その意見は本当に正しいのかもしれません。筋が通っていて論理的なのかもしれません。ほかの人に新しい視点を与えるような画期的な意見なのかもしれません。
ただ、ひとつだけ忘れてはならないことがあります。それは、どんなにすばらしい主張でもどこかの誰かを否定しているということです。
たとえば、昨日の記事で「気軽に道を変えられる社会になればいい」と書きましたが、これを主張することで「今いる道をずっと我慢しながら進みつづけてきた人」を否定することになります。
「みんな仲良くしましょうね」と主張することで「ひとりでいる人」が否定されます。「読書はすばらしい」と主張することで「本を読まない人」が否定されます。「朝日が気もちいい」と主張することで「朝日に苦しむ人」が否定されます。
「だから何も言うな」と言っているわけではありません。何かを主張するってこういうことだよなあという話です。自覚がないままに、大きな声で主張してしまうと、どこかの誰かを傷つけてしまっているかもしれないのです。
自分の正しさへの自信が強くなれば、よくこのような思考に陥ります。みんな仲良くした方がいいに決まっている。読書はすばらしいにちがいない。朝日が気持ちいいのは当たり前だ。そんなふうに思うようになるのです。
べつにこれらの主張に「相手を傷つけてやろう」だなんて思いはふくまれていないでしょう。思っていることをことばにした。ただそれだけの話でしょう。
だからこそ、気をつけなければならないのです。だれかを傷つけることばは、大抵の場合が無自覚です。子どもたちの揉めごとの聞き取りをしていても「そんなつもりじゃなかった」とか「遊びのつもりだだった」とか。そんな声をよく耳にします。
ただし「だれかを否定している」ということを気にしすぎてしまうと、それこそ本当に何も言うことができなくなってしまいます。耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間として生きていかなければなりません。
もちろん人間社会を生きていく限り、そんなことはできません。だからこそ、ことばを選ばなければならないのです。何度も言いますが、まずは「自分の主張がどこかの誰かを否定している」という自覚をもたなければなりません。
もし「どこかの誰かを否定することになる」という覚悟がもてないのなら、喉元まで出かかったそのことばは飲み込んでしまった方がいいのかもしれません。反対に言えば、ことばを外に出してしまう前に、ふるいにかける必要があるでしょう。
本当にどこかの誰かを否定する覚悟ができているのか。本当にそのことばでいいのか。本当にその音量でいいのか。本当にその手段でいいのか。
言うまでもありませんが、自分の正しさを振りかざして、直接的に相手を否定しはじめたらもうおしまいです。「友だちと過ごさずにひとりでいるなんておかしい」とか、「本を読まないやつはバカだ」とか。
もちろん意図してそのような言い回しをすることもあるわけですが、それがプラスに働くのは、発言者によほどの信用がある場合だけでしょう。お互いの関係性ができあがっており「正面衝突した方がよい結果が見込める」ということなのであればよいのかもしれません。
結局のところ、自分が主張することで、どんな人を否定することになるのかを想像する力が大切です。その上で、その人にどこまで礼儀をはらうことができるかです。かつての記事にも書いたように、存在にリスペクトを送ることができるかどうかなのです。
もうお気づきかと思いますが、今日の記事も自戒です。きっとこのブログだって、どこかの誰かを否定しているのです。何かを主張しているつもりがあるかどうかなんて関係ありません。ことばをつかって表現している時点でリスクは常に発生しているのです。
途中にも書いたように、だからといって何かを言うことをやめるつもりはありませんが、絶対に忘れてはならないことだと思ったので、今日はこうして記録しているというわけです。
本当なら、否定の対象になってしまう相手までをもすくい上げる力があればいいのですが、残念ながら今の自分にそこまでのことはできません。だからこそ、他者への最大限の礼儀を払った上で、まずは自分が楽しく生きることを考えたいと思います。
その上で、近くにいてくれる好きな人たちを守り、最終的には否定の対象になってしまう相手までをも救い出すことができる人間になれたらなと思います。
【お知らせ ①:今週水曜日】
今週から水曜日の定例会を実験的にはじめます。その名も「こきけんよう」。理想としては、リスナーの方に6つの中からトークテーマを選んでいただいて、スピーカーが30分ほどべらべらと喋ります。そして最後に、減ったぶんの新しいテーマを追加して来週へと繋げます。
単純に筆者自身が、1週間の折り返しである水曜日にわかりやすい目印があればいいなと思っただけです。継続するためには「気軽」であることと「楽しみ」として存在し続けることが大切です。なかなか難しそうですが、いろいろと試しながら進めていきたいと思います。
第1回は ともさん(@tomohiro33333)と よしのとおるさん(@tohruyoshino)とお話します。もうひとりくらいスピーカーがいてもいいなと思っているので、興味があればご連絡ください。聞き手としての参加希望も、以下のツイートのリプ欄およびDMにて募集しています。軽い気もちでお越しください。
【#こきけんよう】聞き手を募集します。
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年6月21日
毎週水曜20:15〜55。ZOOMにて。 pic.twitter.com/DKhTiBtQCl
【お知らせ ②:今週金曜日】
らいざさん(@rize_up_high)と らぱんさん(@lapinHSP)に、ゲストであるイスップさん(@bstogs)を加えて、みんなでおしゃべりをする会「らぱいんざWORLD」を開催します。現在、聞き手および、この4名への質問を募集しています。興味があってもなくてもぜひ遊びにきてください。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。
日程:2020年6月26日(金)21時から
場所:ZOOM
◯ 聞き手募集 → 下のツイートにリプ or DM
(現在14名からお聞きしています)
【#らぱいんざWORLD】聞き手を募集します。6月26日(金)21時スタート。 pic.twitter.com/PoLpKXeExG
— インク@小学校の先生 (@firesign_ink) 2020年6月13日
◯ 質問募集 → 下のツイートにリプ
(現在5件いただいています)
【#らぱいんざWORLD】リプ欄にて3人+ゲスト(@bstogs1 )への質問を募集します pic.twitter.com/FskXOP1kRP
— インク@小学校の先生 (@firesign_ink) 2020年6月13日