ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【月】「世間」を知っている人なんているのかな

 

 おはようございます。ふだんからメガネをかけて生活していると、メガネをかけていないときでも思わずクイっとしてしまします。

 クイっの仕方は人それぞれです。真ん中のブリッジをクイっとする人もいれば、つるとも呼ばれるテンプルをクイっとする人もいます。さらに言えば、そのクイっのときにつかう指も人によってちがいます。

 人差し指でクイっとする人。中指でクイっとする人。親指と人差し指ではさんでクイっとする人。人差し指を曲げて第二関節でクイっとする人。人によっていろいろなクイっがあるわけです。

 でも、いざ自分がどのクイっをやっているのかと聞かれると、即答することができません。ブリッジをクイっとしている気もしますし、テンプルをクイっとしている気もします。人差し指でクイっな気もすれば、中指でクイっな気もします。もしかするとTPOに合わせて、無意識のうちにつかい分けているのかもしれません。そうだとしたらハイブリッドクイっですね。

 またお会いした際にはぜひ「あ、いま人差し指の第二関節でブリッジをクイっとしましたよ」と教えてください。もし教えていただけたのなら、できるだけ真面目な顔で「だから何ですか」とお答えするようにしますね。どうも、インクです。

 

「世間」を知っている人なんているのかな

 学校の先生は世間知らずだ。そんなことばをよく耳にします。「子どもたちを社会に送り出す先生が世間を知らないのはどうなんだ」と言いたいのでしょう。

 内部の人間として言わせていただくと、学校の先生は間違いなく世間知らずです。朝から晩まで、おなじ場所で働きます。学校という空間はとても閉鎖的であり、独自のルールがたくさんあります。まさにガラパコスです。職員室の雰囲気も、暗黙のルールも、学校によってまったくと言ってもいいほど違うのです。

 18時には施錠される学校がある一方で、深夜になっても職員室の電気がついている学校があります。若手が毎朝お茶を汲まなければならない学校がある一方で、好きなときに自分でコーヒーを入れることのできる学校があります。トラブルが起こると担任が責められる学校がある一方で、みんなで一丸となって解決に向かおうとする学校があります。独自のルールの中でせまい世界を生きている学校の先生が、世間を知っているはずがありません。

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 それでは反対に、どのような人が「世間を知っている」ことになるのでしょうか。他社に足を運ぶことの多い営業職の人でしょうか。複数の職業をに就いたことのある転職経験がある人でしょうか。それとも、海外留学の経験がある人でしょうか。はたまた、自ら仕事を受注するフリーランスの人でしょうか。

 はたして本当に「世間を知っている人」なんて存在しているのでしょうか。

 もちろん年の功による多少の差はあるでしょう。時間を費やせば知っていることが増えるのは当然です。しかしそんな知識だって、所詮は広大な世間の一部でしかありません。むしろ、そんな一部の知識で「世間を知っている」と思い込んでしまうのは危険です。こんなに大きな世間の全貌を把握できる人間なんてひとりたりともいないのです。

 ただ仮に「世間を知っている人なんてひとりもいない」ということを前提にしたとしても、学校の先生が子どもを社会へと送り出す役目を担っていることは事実です。たくさんの引き出しをもっているに越したことはありませんし、たくさんの選択肢を提示できるに越したことはありません。

 しかし、ひとりの人間が子どもたちに示すことのできる選択肢なんて限られています。この世には、聞いたこともないような職業が山のようにあります。多くの企業がブースを展開している合同説明会だって、世界から見ればほんの一部でしかありません。

 もちろん、ひとりひとりの子どもに合った道を示してやることが理想的ですが、正直言って不可能です。先ほども述べたとおり、ひとりの人間が知りうる選択肢には限界があるのです。先生の知識の外に最適な選択肢があることなんてザラでしょう。その子にピッタリ合う道を示してやることなんて絶対にできっこないのです。もちろんできる限りの努力はしますけどね。

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 そうなると、残された道はただひとつ。「自分が進んだ道を軌道修正する力を身につけさせる」ということです。はじめに進んだ道なんて、限られた選択肢の中から何とか選んだに過ぎません。その道が自分に合っていなかったということなんて、いくらでもある話でしょう。そんなときに、いい意味で気軽に、道を変えられる世の中であればいいのになと思うわけです。

 そんなことを言っていると「世の中そんなに甘くない」ということばが聞こえてくるわけですが、きっとこのようなことを言う人は必死に耐えてきた人なのでしょう。頭の片隅で「もしかすると自分には合っていないのかもしれない」と思いながらも、一生懸命ここまで働いてきたのです。そんな自分の過去を否定するようなことはできません。世の中が甘くては困ってしまうのです。

 ただ、もちろんこの意見は決して嘘ではありません。適当にやっていけるほど、世の中は甘くないでしょう。そんな甘くない世界の中で、自分に合った道を見つけるためには、結局「自分のことをよく知ること」がかなり重要になってきます。自分の強みをどこまで自覚することができているかということです。

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 先ほどは「自分に合っている」という言い方をしましたが、要するに「どんな環境なら自分の強みを最大限に発揮できるのか」という話です。まずはこれがわかっていなければどうしようもありません。自分のこともわからないのに「合う/合わない」なんて判断できるはずがありませんからね。さらに言えば、本当に自分の強みを自覚して、それを表現していれば、きっと向こうから声がかかります。まあ、稀なケースですけどね。

 すこし話が広がってしまったのでまとめると、まずは自分の強みをこれでもかというくらいに強く自覚すること。そして、それを表現すること。その上で、自分の強みを最大限に発揮することのできる場所を探すこと。この三つが大切です。

 まわりを見渡したときにそのような環境がないのなら、自分でつくってしまうしかありません。かつては我慢してでもどこかに所属する必要があったのかもしれませんが、今は個人でできることの範囲も随分と広がりました。

 もちろん子どもたちにできるだけたくさんの選択肢を提示してやることも大切なのですが、そこに限界があるのだとすれば、あとは自分で突き進んでいける力を育ててやるしかありません。

 その子の強みは何でしょう。その強みが最大限に発揮されるのはどのような環境でしょう。それに気づかせてあげることができたら、世間知らずだろうが何だろうが、すてきな先生だなと思います。

taishiowawa.hatenablog.com

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【お知らせ ①:今週水曜日】

 今週から水曜日の定例会を実験的にはじめます。その名も「こきけんよう」。理想としては、リスナーの方に6つの中からトークテーマを選んでいただいて、スピーカーが30分ほどべらべらと喋ります。そして最後に、減ったぶんの新しいテーマを追加して来週へと繋げます。

 単純に筆者自身が、1週間の折り返しである水曜日にわかりやすい目印があればいいなと思っただけです。継続するためには「気軽」であることと「楽しみ」として存在し続けることが大切です。なかなか難しそうですが、いろいろと試しながら進めていきたいと思います。

 第1回は ともさん(@tomohiro33333)と よしのとおるさん(@tohruyoshino)とお話します。もうひとりくらいスピーカーがいてもいいなと思っているので、興味があればご連絡ください。聞き手としての参加希望も、以下のツイートのリプ欄およびDMにて募集しています。軽い気もちでお越しください。

 

【お知らせ ②:今週金曜日】

 らいざさん(@rize_up_high)と らぱんさん(@lapinHSP)に、ゲストであるイスップさん(@bstogs)を加えて、みんなでおしゃべりをする会「らぱいんざWORLD」を開催します。現在、聞き手および、この4名への質問を募集しています。興味があってもなくてもぜひ遊びにきてください。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。

 

 日程:2020年6月26日(金)21時から

 場所:ZOOM

 

◯ 聞き手募集 → 下のツイートにリプ or DM

  (現在14名からお聞きしています)

 

◯ 質問募集 → 下のツイートにリプ

  (現在件いただいています)