ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

発言者の人柄も込みで名言は生まれる

 

 夏練習、夏リハーサルを終え、いよいよ夏本番です。夏の曲を聴いていると、夏が始まる前の時期か夏が終わりそうな時期を歌った曲がとても多いということに気がつきます。人の心が動くのはいつも何かの変わり目ですね。どうも、インクです。

 

あの時やめておいたあの服がほしい

  服を好きになるまで知らなかったのですが、コレクションブランドから発売される服は基本的にすべて「期間限定品」です。そのタイミングで買い逃すと、もう生産されることはありません。

 もちろん毎シーズン生産されるような定番アイテムもありますが、やはりそのシーズンを象徴するようなアイテムはそのときにしか買えません。だからこそ、多くの服好きは、今シーズンはどのブランドのどの服を買おうかと、財布と相談しながら決めていきます。

 そうすると、どうしても「あの時やめておいたあの服が今になってほしい」という現象が起こってしまいます。こればっかりはどうにもなりません。まだ、メルカリやラクマなどのC to Cのプラットフォームが整った時代に生まれただけラッキーなのかもしれません。

 

 

2万円なら大丈夫という考えが最も危険だということを僕たちはまだ知らない

  可処分所得の使い方は大きく二種類あると思います。大きなものをひとつドンと購入するか、細かなものを複数購入するかです。多くの人は後者です。なるべく安いものを少しずつ複数購入します。

 20代の所得をベースにすると、際どいラインが2万円だと思っています。2万円は決して安い金額ではありません。しかし、2万円ならそこまで勇気を必要とせずに出すことができてしまいます。だからこそ怖いのです。

 2万円を2回払えば4万円になります。5回払えば10万円になります。そんなことは誰だって分かっています。それでも「2万円なら大丈夫」と財布から出せてしまうのです。

 2万円、みんなで出せばこわくない。さあ、みんなで力を合わせて経済を回していきましょう。

 

 

発言者の人柄も込みで名言は生まれる

  中学生のころの国語の先生が、「今日の名言」として、偉人の名言を生徒に配布し、ノートに貼らせていたことを思い出しました。今思えば、生徒にことばの力を知ってもらうための、その先生ならではの工夫だったのかもしれませんが、当時から「名言」というものには寒気のようなものを感じていました。それを素晴らしいことであるかのように、生徒に配布する先生に対しても、同様の寒気を感じていたのだと思います。

 もちろん、そのときに配られた名言はひとつも覚えていません。しかし、大人になった今でも「名言」が好きな人と出会うことがあります。きっと皆さんもどこかで出会っていると思います。「名言」をツイートしたり、LINEのひとことに書いたり、プロフィール画像に設定したり。もちろんツイートもひとこともトプ画も個人の自由なので、何も言う権利はないのですが、そんな人に出会うとゾッとしてしまいます。間違いなく仲良くなれないと思います。

 基本的にことばのほとんどは、「誰がそれを言ったのか」に大きく影響されます。一字一句同じことばだったとしても、信頼している上司に指摘されたら「アドバイス」だと感じ、信頼していない上司に指摘されたら「パワハラ」だと感じます。

 そんな大きな影響をもつ「発言者」から切り離されたことばが「名言」です。もちろん発言者が偉大だったからこそ「名言」として切り取られたという経緯もあるとは思います。ただほとんどの場合、発言者がスティージョブズだろうが夏目漱石だろうがバラクオバマだろうが関係ありません。「名言」は「発言者」とは独立して成立します。言い換えるならば、「名言」とは「文脈をもたないことば」なのです。

 それはつまり、「文脈を自分の想像で新たにつくることができる」ということです。「名言」が好きな人たちは、おそらく「名言」の文脈を勝手に自分の人生に紐付け、自分だけの「名言物語」を作り上げているのでしょう。

 それは何も悪いことではありません。ことばの力を借りて満足感を得られるのなら結構なことです。ただ、これらの「名言大好き族」の厄介なところは、その物語を「自分が勝手に作ったもの」だと自覚していないところです。はじめに紹介した国語の先生のように、他の人の人生にも同じ文脈を当てはめられると勘違いしています。趣味の押し売りに似ているかもしれません。

 最後に三つだけ「名言」を紹介しておきますね。

空を飛ぶためには、抱えているものを捨てなければならない。

社会学者:パーソン・ウィリアムズ) 

 

死に近づいた者こそ、生命の尊さを知る。

(哲学者:W.J.トーマス)

 

夢を叶えたければ、進めばいいだけだ。夢は動かずに待っている。

(詩人:ジョージ=ダニエル=ワトソン)

 もうお気づきだとはおもいますが、パーソン・ウィリアムズもW.J.トーマスもジョージ=ダニエル=ワトソンもお友達です。大親友です。いい名前でしょ。名言の著作権はフリーなので自由に使ってね!

 

 

 米津玄師が『パプリカ』をセルフカバーして話題になっていますが、どれだけ素晴らしい曲を発表しようとも、1stアルバムである『diorama』を超えることはできないと思っています。

 当時はボカロブームが過ぎ去ろうとしているタイミングでした。「ハチのころから応援していたんだ!」という古参勢のつまらないアピールも合間って、局所的に盛り上がりを見せていました。MVが発表されていた『vivi』はもちろんですが、SCHOOL OF LOCKから『トイパトリオット』が流れてきたときの衝撃は今でも忘れません。

 すでにビジネスが大きく絡まっているのでそういうわけにもいかないと思いますが、個人的には次のアルバムを出すくらいでスパッと引退すればいいと思っています。

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