ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【金】どれだけ送り手が真剣だったとしても受け手も真剣だとは限らない

 

 おはようございます。流行にはとりあえず乗ってみよう精神で、ここ最近はZOOMを大いに活用しています。やっぱりやってみるからこそわかることがたくさんあるものです。その中のひとつに「参加希望の連絡は直前がいちばん多い」というものがあります。

 こんなことをやりますよ。参加を希望される方はDMに連絡してね。このような告知をツイッター上に放り投げると、大抵の場合は直前にドドドッと連絡がきます。参加していただけるだけでありがたいので、迷惑でもなんでもありません。ただ単純に、このような傾向には一体どのような心理が影響しているのだろうと思うわけです。

 なるべく予定を増やしたくないという思いでしょうか。その日の気分で決めたいという思いでしょうか。はたまたギリギリまで迷った結果として、勇気を振り絞って連絡をくださるのでしょうか。

 今日も今日とて「らの時代」という企画を開催しています。ギリギリでもかまいませんので、あなたのご参加を心よりお待ちしています。詳しくはこの記事の最下部をご覧ください。どうも、インクです。

 

どれだけ送り手が真剣だったとしても受け手も真剣だとは限らない

 この記事にどれだけ真剣なことを書いたとしても、みなさんがどのような気もちで読んでくださるのかはわかりません。寝転がりながら読んでいる人がいるかもしれませんし、鼻をほじりながら読んでいる人がいるかもしれません。反対に、正座をしながら読んでいる人がいるかもしれませんし、ノートにメモをとりながら読んでいる人がいるかもしれません。

 このような「読み手の姿勢」は、書き手が介入することのできない領域にあります。書き手にできることは、文章を読み手の手元に届けるところまでです。それを読むのか読まないのか。そして、読むのならどのような姿勢をとるのか。これらはすべて読み手が決めることです。書き手がどれだけ真剣に書いたからといって、読み手にも真剣に読んでもらえるとは限らないのです。

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 日常会話においても、基本的にはおなじことが言えます。どれだけこちらが真剣だからといって、相手も真剣に聞いてくれてるとは限りません。この仕組みを理解できていないと「真剣に話しているのにどうして聞いてくれないの!」と言う羽目になります。

 何度も言いますが「真剣に話したら真剣に聞いてくれる」という前提がすでにまちがっているのです。聞いている側からすれば、あなたが真剣かどうかなんて知ったこっちゃありません。勝手に真剣に話して、勝手に怒られても、こちらは困ってしまいます。真剣かどうかはあなたの都合でしかないのです。

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 はじめに述べたように、書き手と読み手の関係であれば、ここが限界だと言えるでしょう。受け取り方は、完全に読者に委ねるしかありません。しかしその一方で、日常会話であればもうひと工夫仕掛けることができるのかもしれません。

 たとえば、相手にも真剣に話を聞いてほしければ、場所を工夫することができるでしょう。マクドナルドでプロポーズをするよりかは、夜景の見えるレストランでプロポーズをした方が、こちらの真剣味は幾分か伝わりやすくなるはずです。

 他にも、事前に告知しておくという手段もあります。あらかじめ「真剣な話があるのだけれどいつなら大丈夫そう?」とフリを入れておくのです。そうすれば、相手もある程度の気もちをつくった上で話を聞いてくれることでしょう。

 もうおわかりかとは思いますが、相手にメッセージを伝える上で大切なことは「内容の質」でも「熱い想い」でもありません。適切な「伝え方」です。

 どれだけ質の高いメッセージであったとしても、どれだけ熱い想いが込められたメッセージであったとしても、伝え方が悪ければそれはもうはじめからなかったも同然です。

 むしろ「真剣に話しているのにどうして聞いてくれないの!」というイライラを生んだり、伝わらないことに対する悲しみを覚えたりすることになるかもしれません。原因は「伝え方」にあるのに、自分の想いそのものを否定してしまったり、チクチクとした針の先を相手に向けてしまったりするのです。

 しかも、このメッセージの作成に時間がかかっていたらさらに厄介です。「こんなに真剣なのに!」という思いに「こんなに頑張ったのに!」という思いが加わるからです。こう言いたくなる気もちはわかりますよね。わかるのはわかるのですが、何度も言ってきたとおりです。メッセージの送り手が「どれほど真剣なのか」や「どれほど頑張ってきたのか」は、受け手からすれば知ったこっちゃないのです。

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 だからこそ「伝え方」にこだわらなければなりません。想いが強いのなら、頑張ってきたのなら、なおさら「伝え方」が大切です。せっかくのメッセージが無駄になってしまいますからね。

 適切な「伝え方」をさがす上で大切なことは、相手をよく知ることです。先ほどは一般論として「プロポーズはマクドナルドよりレストランがいい」という話をしましたが、もしかするとマクドナルドでした方がいい人もいるのかもしれません。「真剣な話があるのだけれどいつなら大丈夫そう?」という前フリを、煩わしいと思う人もいるかもしれません。

 そうです。「伝える」ということにおいてもっとも大切なのは、自分の技術でも自分の熱意でもなく、相手の情報なのです。まずは相手のことを知り、その上で適切な「伝え方」を考えるというわけです。この手順さえ踏むことができれば「真剣に話しているのにどうして聞いてくれないの!」ということばを言うことはなくなるのではないでしょうか。

taishiowawa.hatenablog.com

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【お知らせ】

 この記事の冒頭でもご紹介したとおりです。本日21時よりZOOMにて「らの時代」という企画を行います。教員アカウントの「教員」の部分ではなく「人間」の部分にスポットが当たるような、そんな企画になればなと思っています。もちろん「教員」ではない方も同様です。職業の前に「人間」ですからね。バラエティ豊かなメンバーが集まっていますので、ラジオ感覚でぜひ遊びにきてください。参加希望はツイッターのDMまで。

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