おはようございます。子どもたちが書く文章を読んでいると、主語と述語がちぐはぐなものをよく見かけます。「いちばん楽しかったのは、友だちと遊んだことがいちばん楽しかったです。」のような文です。
おなじことを2回言ってしまうのです。そして、それに気がつきません。学校の先生からすればあるあるでしょう。よく見かける書きぶりだと思います。
この間違いも歳とともに少しずつなくなっていくわけですが、一体どのようなプロセスを経て減少するものなのでしょう。どのような経緯で「おかしい」ということに気がつくようになるのでしょう。
文章の上達のスタートは、違和感に敏感になることかだと思っています。そのためには、書きながらにして読み手の視点をもたなければなりません。
「自分がひとり目の読者である」という視点です。子どもたちはどのような流れでこの視点を会得することになるのでしょうね。どうも、インクです。
単純に子どもたちが接する大人の数をもっと増やしたいな
単純に子どもたちが接する大人の数をもっと増やしたいな
— インク@青年求職家 (@firesign_ink) 2020年11月4日
子どもは大人の姿を見て育ちます。大人が楽しそうにしていれば、自分もやってみたいなと思います。大人が辛そうにしていたら、自分は絶対にやりたくないなと思います。大人は子どものモデルです。
子どものころに「楽しそうな大人」と「辛そうな大人」の両方に出会えたらラッキーです。両方のモデルを見ながら自分の道を選ぶことができます。
仮に「楽しそうな大人」だけに出会って育つと、いざ自分が辛い境遇に置かれたときに苦しめられることになるでしょう。ギャップを強く感じて「どうして自分だけ」と思わざるをえなくなってしまいます。
一方で「辛そうな大人」だけに出会って育つと、それはそれで苦しめられることになるでしょう。「大人になんてなりたくない」と思いながら、真っ暗な未来へ向かって進んでいかなければなりません。
だから単純に、子どもたちが接する大人の数をもっと増やしたいなと思います。見本になるかならないかはいったん置いておいて、できるだけたくさんの「生き方」に触れてほしいなと思うのです。
尊敬するのかしないのかは自分で決めればよいでしょう。「あんなふうになりたい」と思うのも「あんなふうにはなりたくない」と思うのも個人の自由です。
ただ、それを見極めるためにはやっぱり、たくさんの大人たちの生き方に触れておかなければなりません。たくさんの「生きていける」を知ると言い換えることもできるかもしれません。
勉強ができなくても生きていける。運動ができなくても生きていける。不器用でも生きていける。立派でなくても生きていける。大人たち自身が証拠です。
しかも、そんな大人たちが楽しそうに生きていたら最高ではありませんか。大人が楽しそうに生きる姿は、子どもたちにとって未来への希望なのです。
ひと昔前ならば、子どもたちのまわりにはたくさんの大人がいたのでしょう。家族がいて、先生がいて、ご近所さんがいて、八百屋さんがいて、魚屋さんがいて、肉屋さんがいて、駄菓子屋さんがいて。
今となっては、すっかりいなくなってしまいました。家族と先生くらいでしょうか。かつて町にいた大人たちは一体どこへ行ってしまったのでしょう。
これだけ数が少ないとなると、ひとりの大人にかかる負担がとんでもなく大きくなります。ところが、見せられる「生き方」はひとつしかありません。
たったひとつのその「生き方」が「大人代表」として扱われてしまうのです。そりゃあ迂闊なことはできなくなります。本来の自分とは違う「生き方」を見せる努力をしなければならないかもしれません。
学校の先生なんてドンピシャです。子どもたちに接する数少ない大人として、模範であることが求められます。かつてはたくさんの大人たちで分担していた生き方の例示をひとりで担わなければならないのです。
そんなことできるはずがありません。先生だってひとりの人間です。自分の人生を生きています。その人生は子どもの模範になるために選んできたものではありません。見せられるものには限界があります。
だからといって、演技をしようものなら説得力を失います。それはもはや、ただの嘘ですからね。生き方に嘘をつくなんて、できるわけがないのです。
だからこそ、おなじところに戻ってきます。子どもたちにはできるだけたくさんの大人に出会ってほしいのです。大人になるってすてきなことですから。
【今後の予定】
①11月6日(金)らぱいんざWORLD Vol.8
②11月11日(水)こきけんよう Vol.18
【リスナー募集】
①11月6日(金)らぱいんざWORLD Vol.8
らいざさん、らぱんさんと共に行っている「らぱいんざWORLD」も気がつけば8回目になりました。今回は前回ゲストの mucchu さんのご紹介で くま吉さん が来てくださいます。いつものごとく、何の情報もありません。年齢も性別も所在地もわかりません。もしかしたら人間ですらない可能性だってあります。
そんな方をゲストに呼んで、いつもどおり何の役にも立たない話をします。説明をしようにもこれ以上に説明することがありません。ぜひ、遊びに来てね! リスナーとしての参加希望はツイッターのDMまで、よろしくお願いします。
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