ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【日】子どもにとっての「模範」ではなく「生き方のサンプル」であればいい

 

 おはようございます。昨日は家で成績処理をしていたのですが、そのせいで映画の開始時刻に見事に遅れてしまいました。正確に言うならば、家を出る時点ですでに間に合わないことが確定してしまったのです。

 途中から入る嫌な客になるか。はたまた今日は諦めるか。いろいろと考えながら、もういちど映画館のホームページを開きました。するとどうやら、レイトショーでもういちど上映があるとのことでした。

 誰も座っていない空席に1800円を払えるくらいには大人になったつもりです。チケットをもういちど買い直し、次の上映を観に行くことにしました。

 なんだかんだで、レイトショーを観に行くのははじめてだったかもしれません。いつも以上に空いていて、とても快適に過ごすことができました。

 きっとこういう偶然から、新しい選択肢が増えていくものなのでしょう。次のレイトショーは、選んで来ようと思います。どうも、インクです。

 

子どもにとっての「模範」ではなく「生き方のサンプル」であればいい

 おもしろい大人と子どもを繋げたい。ずっとそう思ってきました。大人がおもしろそうに生きている姿は、子どもにとって「未来への希望」ですからね。

 ただ最近になって、また新しい説が浮上してきました。それは「人間は皆おもしろい説」です。冗談でも何でもありません。「本当は全員おもしろいんじゃないか」と、そう思うようになったのです。

 仮にこの説を前提とするならば、話はすこし変わってきます。「おもしろい大人と子どもを繋げたい」ではなく「できるだけたくさんの大人と子どもを繋げたい」になります。全員がおもしろいわけですからね。

 できるだけたくさんの大人に触れることができれば、子どもたちはさまざまな可能性に思いを馳せながら歩みを進めることができるようになるのです。

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 べつに大人が「子どもたちの模範になろう」だなんて思う必要はありません。選ぶのは子どもたち自身です。「生き方のサンプル」として、そのままの姿で子どもたちの前に立てば、それでよいのです。

 大人がそこに立っているだけで、それは「生きていける」という証明になります。そんな「生きていける」というサンプルをたくさん集めれば集めるほど、未来への希望を失わずに済むようになるわけです。

 しかし、いまの子どもたちが出会っている大人は、かなり限られています。家族か学校の先生かといったところでしょう。もちろん親戚とよく会う子がいたり、習いごとをしている子がいたりもするのでしょうが、そうだとしてもやっぱり少ないと思うのです。

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 出会う大人の数が少ないと、その大人たちの「模範でなくてはならない」という意識が強くなります。学校の先生なんてまさにです。担任の先生は、そのクラスにいる30人の模範になろうとするわけです。

 筆者自身も小学校の先生をしているわけですが、クラスの子どもが、みんな自分のような大人になることを目指されてはたまったもんじゃありません。

 くり返しになりますが、先生の生き方だって所詮はひとつのサンプルです。だから、むしろその生き方をしっかりと見せてやらなければなりません。

 そのために、年が変われば担任の先生も変わる仕組みになっているのです。いろいろな「生き方のサンプル」を見せてやらなければならないわけです。

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 それにも関わらず、先生の多くが「模範的な大人」であろうとします。極端ことを言えば、それだと担任が毎年変わる意味がありません。学校に行っても1種類の大人にしか会えないわけですからね。

 また、親の意識も強くなってきています。子どもたちが出会う大人を親が選んでいるのです。そのせいで、いわゆる「変な大人」は子どもたちに近づくことすらできません。下手すりゃ警察沙汰です。

 「変な大人」から学ぶことって、本当はたくさんあるんですけどね。もちろん、そんな「変な大人」とずっと一緒にいればいいというわけでもありません。

 できるだけたくさんの種類の大人に出会って、たくさんの「生き方のサンプル」を集めてほしいのです。あの生き方でも生きているし、この生き方でも生きていける。じゃあ、ぼくはこう生きよう。じゃあ、わたしはこう生きよう。そう思ってほしいのです。

 今日の記事は、はじめからおわりまでずっと同じことを言っていましたね。子どもたちの未来のためにも、できるだけたくさんの大人に触れてほしい。

 それを実現させようと思ったら、繋ぐ人間が信用を得ていなければなりません。まずは安心感を。その上で、いろいろな種類の「変な大人」を。

 

【今後の予定】

①12月9日(水)こきけんよう Vol.22

 

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