ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【金】「気をつける」とか「意識する」は対策として成立しない

 

 おはようございます。昨日、クラスの子どもが「チバシガサガ!」と言っていました。さすがラーメンズ。世代を超えても古びることを知りません。

 どこで知ったのかと尋ねると、やはり YouTube だそうです。かつての小学生がおもしろフラッシュ倉庫で観ていたあの動画が、今では YouTube を通して子どもたちに観られつづけているというわけです。

 これだけコンテンツがあふれる世の中でおなじところにたどり着くということは、チバシガサガによほどの魅力があるのでしょう。

 みなさんも久しぶりに口ずさんでみてはいかがでしょう。チバシガサガ。チバシガサガ。のこり1日がんばりましょう。どうも、ヒョギフ大統領です。

 

「気をつける」とか「意識する」は対策として成立しない

 ノートを忘れてしまったので、次は忘れないように気をつけます。問題を読み間違えてしまったので、次は間違えないように意識します。

 「気をつけます」とか「意識します」とか。子どもたちはよく言うのですが、こんな対策を立ててもほとんど意味はありません。もはや対策とすら呼べないのかもしれません。

 たしかに何かを実行する上で、そこに意識を集中させることはとても大切です。しかし、それはあくまでも前提です。

 意識しているつもりでも、できていなかったから失敗したのではありませんか。それを改善するための対策が「さらに意識する」だなんて、冗談もほどほどにしなければなりません。

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 これは、大人の世界でも往々にしておこります。何かを改善する上で「意識改革」は前提であり、結論ではないのです。どれだけ大きな声で「気をつけましょう!」「意識しましょう!」と言ったって、結局はまたおなじ過ちをくり返してしまいます。

 何かがうまくいかなくて、それを改善しようと本気で動くのであれば、具体的に何かを変えなければならなりません。人の意志に期待しても仕方がないというわけです。

 たとえば、ノートを忘れてしまったのなら2種類の対策が考えられます。ひとつは「忘れないようにするための対策」、もうひとつは「忘れても大丈夫なようにするための対策」です。

 「連絡帳に書いておく」という対策や「帰った瞬間にランドセルに入れる」という対策はひとつめに分類されます。

 ただし、これらの対策もまだ不十分だと言えるでしょう。なぜなら、その日も連絡帳を見て準備をしたのにノートを忘れてしまったわけですからね。おなじツールを用いることが最善だとは言いがたいでしょう。

 帰ったらすぐにランドセルに入れるという対策も、帰るまでに忘れてしまうというリスクを抱えています。友だちとおしゃべりしながら帰る途中ですっかり忘れてしまうことなんて、よくある話でしょう。

 そうなると、ここで考えなければならないのは「家に帰ってから確実に見る場所はどこなのか」ということです。筆者なら、今日の宿題をするときに絶対に開く漢字練習帳に「ノートをランドセルに入れる」と書きます。手に文字が書いてある人もまさにこのパターンですね。

 結局は想像力をはたらかせて、どこまでの見通しをもつことができるのかという話なのです。

 そしてもうひとつ。「忘れても大丈夫なようにする対策」を立てる。このような道を考えることもできます。もちろん代替がきかないものもたくさんあるので難しいところもありますが、白い紙を数枚もっておくだけでもノートの代わりにはなるでしょう。

 ものによっては予備を用意しておくことがもきるかもしれませんし、ほかのもので代用することもできるかもしれません。「いざというときのための準備」も立派な対策のひとつなのです。

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  先日クラスで「じゃんけん大会」と称し、前に立つリーダーとあいこになってしまったら負けというシンプルなゲームをしました。完全なる運ゲーです。

 それにも関わらず、やたらと連勝する子どもが出てきたのです。そうです。タイミングをすこしズラして後出しをしていたのです。担任である筆者は外から見ていたわけですが、怪しいどころか、完全に後出しをしていました。

 そのまま黙って見ていると、やっぱりだんだんと怪しまれるようになってきます。そしてついには「〇〇さんが後出ししてる!」という声が聞こえてきました。本人も、完全には否定することができずにもぞもぞしている状態です。

 そこで全員に「いま楽しい?」と聞いてみました。当然「楽しくない」という答えが返ってきたので「それでは原因をさぐってみよう」ということで話し合いがスタートしました。すると、やはり「ルールを破る人がいるとおもしろくなくなる」という意見が出てきます。まずはここを共通理解しなければなりません。

 その上で「このまま〇〇さんを責めたら解決すると思う?」と聞いてみました。意地悪な質問ですね。子どもたちは「解決しない」と答えます。そうです。今回はたまたま〇〇さんでしたが、誰がルールを破ってもおかしくはないのです。

 そうなると、あとは「破りづらいルール」に変えるしかありません。うまくいかないのなら、具体的に何かを変えるのです。

 そんな話し合いの結果「手のじゃんけんじゃなくて、体ぜんぶをつかったジャンボじゃんけんにしよう」という結論になりました。動きを大きくすれば、後出しもしづらくなるというわけです。なかなか素敵な結論ですね。

 くり返しになりますが、人の意志になんて期待してはいけません。易きに流されるものなのです。弱くて当然なのです。そこを責めても何もいいことがありません。そんな弱い人間でも、充分に楽しめるようにルールをつくっていくわけです。うまくいかなければ具体的な何かを変える。この1年で子どもたちに浸透すればいいなと思います。

taishiowawa.hatenablog.com

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【お知らせ :いよいよ本日】

 らいざさん(@rize_up_high)と らぱんさん(@lapinHSP)に、ゲストであるイスップさん(@bstogs)を加えて、みんなでおしゃべりをする会「らぱいんざWORLD」を開催します。現在、聞き手および、この4名への質問を募集しています。興味があってもなくてもぜひ遊びにきてください。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。

 

 日程:2020年6月26日(金)21時から

 場所:ZOOM

 

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  (現在18名からお聞きしています)

 

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  (現在件いただいています)