おはようございます。昨日は朝からベンチにすわって、山崎ナオコーラさんの『美しい距離』という作品を読みました。なぜだかずっとメモにのこっていた作品です。なぜメモに書いたのかはまったく思い出せません。
ただひとつ言えることは、メモに書いておいてよかったということです。過去の自分はやはりさすがですね。あまり言いすぎるとネタバレになってしまうので控えますが「こちらの感受性の問題なのかもしれない」ということばが何度も登場する物語でした。こちらの感受性の問題なのかもしれない。いいことばですね。どうも、インクです。
協調性に欠ける人間は自分で1からチームをつくるしかない
協調性に欠ける人間は自分で1からチームをつくるしかない
— インク@小学校の先生 (@firesign_ink) 2020年5月23日
チームをつくるときの根っこにあるものは「好きな人と好きなことがしたい」という願いだと思っています。しかし現実ではなかなかそうもいきません。偶然か必然かチームの中にはいろいろな人が混ざります。
だからこそ「みんなで仲良くする」や「合わない人とでもうまくやっていく」ということが重要視されるのです。これらの考えが美徳として扱われることも多いわけですが、先ほども述べたように、根本には「好きな人と好きなことがしたい」という思いがあるはずなのです。
このような理想的なチームを成立させるために考えられる道はふたつです。ひとつは、好きな人ばかりが集まっているチームに加入すること。もうひとつは、自分で1からチームをつくることです。
今日の記事のタイトルにもありますが、協調性がある人であれば、ひとつ目を選べるのかもしれません。しかし、協調性がないのなら、のこされた道はただひとつです。自分でチームをつくるしかないのです。
ただし、仮に気の合う人たちだけで小さなチームをつくることができたとしても、それぞれのメンバーにはそれぞれの生活があります。時間にも限りがあるわけですから、チームでやりたいと思っているプロジェクトに全員がフルコミットすることは難しいと言えるでしょう。
だからこそ「雇用」というシステムが存在します。「雇用」とは本来、好きな人の時間を確保するためのシステムなのです。チームでやりたいことを実現させる過程で収入を発生させ、それを給料という形で配分することで、やりたいことに全力を注ぎながらそれぞれの生活を成立させることができるというわけです。
そうです。まさに「会社」です。会社でなくとも、雇用・被雇用の関係にあるチームはすべてこれに当てはまるでしょう。我々のような学校の先生も、お金の出どころがちがうだけで、結局はいっしょです。好きな人と好きなことをするための「給料」なのです。
つまり、入社試験や面接の類は、すべて好きな人をみつけるために行われています。「公正な基準で」とか「学歴に関係なく」とか、いろいろと言っていますが、結局はチームに加入させたいと思える好きな人をさがしているだけなのです。
しかし、実際に社会を眺めてみると、なかなか「好きな人と好きなことがしたい」を純度100%で実現させているチームは少ないのではないでしょうか。チームをつくる上で根っこにあるはずの願いなのに、どうしてそれを実現させることができないのでしょう。
考えられる理由は、これまたふたつあります。ひとつは、チームの創設者に好きな人を集めるだけの信用と実力がなかったということ。もうひとつは、選り好みしていられないくらいに人手が必要になったということ。このふたつのどちらかでしょう。
本当に「雇用」という形をとるのであれば、相手の生活がかかってくるわけですからね。自分の人生のルートを変更してもかまわないと思えるくらいの人望がなければ、大きなプロジェクトを動かすチームをつくることはできません。
また、急激に人手が必要になるようなことがあれば、好きな人だけでは回せなくなっていくこともあります。ほとんどの会社がこのケースに当てはまるでしょう。いろいろな人の観点が入り混じり、ある程度の妥協も入り混じり、集団における「好きな人」の純度はだんだんと低くなっていくのです。
そうなれば、あとは「みんなで仲良くする」や「合わない人とでもうまくやっていく」ということを考えるしかなくなります。チームを大きくしようと思ったら、この道に進むしかないのでしょう。
おわかりいただけたでしょうか。実はこれまでの文章は、昨日の「らぱんコラボ第2弾」で、こちらから らぱんさん(@lapinHSP)に提出した図の解説です。これまでに何度も登場した「好きな人と好きなことがしたい」という思いを図に表したつもりでした。
【らぱんコラボ第2段】@lapinHSP
— インク@小学校の先生 (@firesign_ink) 2020年5月22日
図解テーマ「ツイッターとわたし」 pic.twitter.com/BskWQbmify
ツイッターを通して、人生をかけたプロジェクトを動かすような仲間を集めようとまでは思いませんが、やろうとしていること自体はほとんど同じです。好きな人と好きなことがしたい。ただそれだけです。わがままな願いですが、とてもシンプルでしょう。
だから、らぱんさんの考察は、まったくもってそのとおりです。好きな人と好きなことをするために「謎空間」をつくっています。ツイッターはそのための手段でしかありません。協調性のない人間は、自分で1から「謎空間」をつくるしかないのです。ちなみに、どのようにして穴を掘っているのかはこちらの記事に書いています。
まだまだやるべきことはたくさんありますし、今やっていることも精査していかなければならないのでしょうが、少なからずおもしろい方へと進んでいる実感はあります。「謎空間」の存在に気がついてくれる人も増えてきました。
何度もおなじことを言って申し訳ないのですが、「みんなで仲良くする」や「合わない人とでもうまくやっていく」は、「好きな人と好きなことがしたい」のあとに生まれる発想です。はじめから諦めて、妥協するなんてあまりにもつまらないではありませんか。
好きな人たち。そして、好きになってくれる人たち。いっしょに「謎空間」で遊びましょう。「幸せを運ぶ壺」と「運気を高める数珠」を用意してお待ちしております。