ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【月】返事がしやすいメッセージを送ってよ

 

 おはようございます。ブログを書くときのページには、その記事の文字数が表示されるようになっています。これまで特に意識することなく書いてきたのですが、確認してみると普段の記事は2000〜3000字程度だそうです。大学1回生のころ、4000字のレポート課題に驚いたことを今でも覚えています。今考えてみると4000字なんてあっという間ですね。それにしてもやはり毎日の積み上げの力はすごいですね。少なめに見積もってひとつの記事が2000字だとカウントしても、74記事で計148000字です。まあ、文字数だけを数えてもなんの意味もないんですけどね。本1冊つくるのに、おおよそ何文字くらい必要なんだろう。そろそろ1冊くらいつくれるものなのかな。どうも、インクです。

 

返事がしやすいメッセージを送ってよ

 ガラケーからスマホに変わるちょうど境目の世代にあたります。1つ下の世代からガラケー未経験者が増えてきた印象です。ガラケーはガラケーでよかったですよね。機種によって機能がまったく違うところや、パカパカできるあのかんじ、とても懐かしく思います。 あの子からのメールを待つドキドキ感もよかったですよね。先に寝落ちしてしまわないように、額の上に携帯を置いてウトウトしていたことを今でもはっきり覚えています。

 そこから時代は進み、もはやガラケーを見ることはほとんどなくなりました。一時、「ガラケーをもう一度」や「ガラケー+スマホ=ガラホ」などのキャンペーンが見られましたが、一時代を築くようなムーブメントにはなりませんでした。スマホそのものというよりも、スマホを前提としたサービスが生活に根付いてしまったからでしょう。人々にとって、「スマホが必要」というよりかは「スマホ前提としたサービスが必要」になったのです。

 その中でもやはり存在として大きかったのは「LINE」と「Twitter」でしょう。 個人的には、知っている人とのつながりが「LINE」、知らない人とのつながりが「Twitter」というイメージです。もちろん、「リア垢」と呼ばれるアカウントをもっている人や「実名」でツイートしている人たちの使い分けはまた違う形だと思います。まあ、今日のメインではないので、細かい話は椅子の下のカゴに入れておきましょう。

 今日話したかったのは、「LINE」や「Twitter」におけるメッセージについてです。「LINE」で言うならトーク、「Twitter」で言うならリプライやDMがそれにあたるでしょう。厳密に言うとそれぞれにも細かい違いはあるのですが、それはまた後ほど話そうと思います。

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 ずいぶんと遠回りをしてしまいましたが、結論を先に言うと「思いやりのないメッセージが多すぎないか」という話です。メッセージを送るということがどういうことかと言うと、相手に「返信」というタスクをひとつ増やすということです。言い換えるならば、相手の時間を奪う予約をするということです。もちろん、返信するかどうかの選択権はメッセージを送られた側にあります。「返信しない」という選択をしても何も問題ではありません。本来ならば。

 しかし、現在見られるメッセージの多くは、「返信しない」という選択肢をとると多少なりとも問題が生じます。「あの人に既読無視された」「あの人はいつも未読無視ばかりだ」「フォロワーが増えたからって調子にのってリプを返してくれなくなった」などなど。要するに、一方的にメッセージを送ったにも関わらず、送られた側が損をしてしまう構図ができているのです。着払いで荷物を送りつけるようなものですね。

 

 それでは、後回しにしていた「LINEのトーク」「 Twitterのリプライ・DM」を別々に考えていきたいと思います。まずは「LINEのトーク」から。

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 「LINEのトーク」で一番厄介なのは、やはり仕事に関するやりとりです。未だに「仕事の連絡をLINEでするなんて」とわけの分からないことを言う人がいますが、メールもLINEも同じだよ!なんだよ、メールの方が誠意が伝わるって!あほか!もうこの時点でめんどくさいですね。

 まあ、それはさておき、やはり仕事のやりとりの中でも、先輩や上司からのLINEがかなり厄介です。先ほど述べた「返信しなかったときの損」があまりにも大きすぎます。だからといって気軽に返信することもできません。この表現は砕けすぎかな。「!」はやめといた方がいいかな。相手はスタンプをつかってきたけど、こちらからスタンプを送り返すのは失礼かな。などなど、余計な気をつかわなければなりません。

 メッセージの内容うんぬんではないのです。「今日はおつかれ様!いろいろと手伝ってくれてありがとう!」という内容でもやめてほしいくらいです。相手は「いい先輩」として後輩を可愛がっているつもりなのかもしれませんが、本当に後輩のためを思うのなら、不必要なメッセージは送ってこないでくれ...と思ってしまいます。「返信」って案外エネルギーをつかうんです。

 グループラインでの、飲み会の出欠確認もかなり厄介ですね。自分が返信しないことで、自動的に幹事に迷惑がかかってしまいます。勝手に企画されて、勝手に出欠確認をとられているのにも関わらず、こちらが迷惑をかけてしまうのです。随分とおかしな話ですね。

 

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 それに比べて「Twitterのリプライ・DM」は、自分の発信に対して反応してくれたという単純な嬉しさが大きいような気がします。前述したとおり、相手は知らない人だということを前提としているので、「返信しなかったときの損」が「LINE」と比べて明らかに小さいです。

 もちろん「LINE」と同じように返信はしますよ。ただ、同じ返信だとしても、「返信しなければならない」と思いながらする返信と、「メッセージを送ってくれてありがとう」と思いながらする返信とでは、もはや月とすっぽんです。象と蟻です。大雨とじょうろです。天体望遠鏡と電子顕微鏡です。まあ、そういうことです。

  どちらかと言えば「DM」は「LINE」に近いような気もしますが、やはり「LINE」ほどのプレッシャーはないので、ある程度は楽しむことができます。ただ、DMでおもしろいやりとりが行われると、「リプなら他の人ともこのおもしろさを共有できたのに。こんな密室でもったいないことをしたな」と思ってしまいます。

 

 と、このようにメッセージを受け取る側の意見を書き連ねてきましたが、重要なのは自分がメッセージを送るときにどうするかです。ただ自分が送りたいからという理由で、メッセージを送りつけてしまってはいませんか。それによって相手のタスクをひとつ増やすことになると気がついていますか。そのメッセージは相手の時間を奪ってでも届けたいものですか。

 スマホの普及やSNSの発達により、メッセージを送ることが簡単になりました。しかもそれらはすべて無料でできてしまいます。手紙を封筒に入れて切手を貼るしかなかった時代からは、とても想像ができないでしょう。しかし、そんな時代だからこそ、改めてメッセージの送り方について考え直してみるべきなのではないでしょうか。先日書いた「【木】「質問=分からないことを尋ねる」ではない - ツイートの3行目」と重なるところもありますが、メッセージを一方的に送りつけるのなら、せめても返事がしやすいメッセージを考えるべきです。送料は送り手が払うのがマナーです。その上で、返事をするかしないかは相手が決めることだということを重々承知しておかなければなりません。

 返信がなければ、相手にそれだけの時間がなかった。ただ、それだけのことです。ここで「嘘をつくな!じゃあ昨日は何をしてたんだ!返信ぐらいできただろ!」と怒り始めるからおかしなことになるのです。一方的に送りつけておいて、思った通りに受け取ってもらえなかったら怒り出す。あまりにも自分勝手です。当人がしっかり返信しているかどうかなんて知ったこっちゃありません。返信に必要な時間は相手のものです。そして、その時間は有限です。たった1秒でも無駄にはできません。そんな時間を、他人であるメッセージの送り手が「返信する時間ぐらいあるだろ」と価値づけできるものではありません。

 返信があって当たり前ではないのです。時間を割いてまで返信してくれてありがとうなのです。今や全員が、メッセージの送り手であり受け手です。返信がない!とぷんすか怒るのではなく、返してくれてありがとう!と思えるようになれば、世界はもっと平和になると思います。

 

 

  こんなことを書いていると、誰もメッセージを送ってくれなくなるんじゃないかと心配しています。この記事を読んだあとだと、筆者本人にメッセージを送りづらいですよね。漫画家の浅野いにお先生も『零落』という作品を発表したあと、送られてくるメッセージが激減したそうです。興味がある方はまた読んでみてください。

 言わずもがなですが、一生懸命書いた文章にコメントをいただけるのは、嬉しさ以外の何でもありません。YouTuberが一生懸命「グッドボタンをおしてね!」「コメントしてね!」と言っている意味が、今ならなんとなく分かるような気がします。

 記事のコメント欄でもかまいません。ブックマークでもかまいません。Twitterでもかまいません。スターやふぁぼだけでも構いません。返事がしやすいメッセージじゃなくてもかまいません。このブログに関しては、好きなように書いていただけると、筆者としてはとてもありがたいです。どうか変な遠慮だけはやめてくださいね。

 それでは、1週間何とか生き延びましょう。

 

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