ツイートの3行目

小学校の先生です。ツイートは2行まで。3行目からをここに書いていきます。

【金】「あなたのため」が一番こわい

 

 おはようございます。オセロが得意です。そうです。黒と白のアレです。正確に言うなら「オセロ」は登録商標なので「リバーシ」ですね。ルールはとても単純なのに、とんでもなく奥が深いボードゲームです。素人はなるべく多くひっくり返すことを最優先に考えますが、玄人はちがいます。玄人は「相手が置くことができる場所をいかに限定させられるか」ということを最優先に考えます。目前の利益に飛びつくのではなく、最終的なゲームコントロールを目指すのです。だから本当に強い人と戦うと、後半は自分の石を置くところがほとんどなくなります。まるで〇〇みたいですね。どうも、インクです。

 

「あなたのため」が一番こわい

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 「あなたのため」と言ってくる人には注意が必要です。「あなたのため」の判断基準は、その人の経験でしかありません。もちろんその人の経験に絶大な信頼を抱いているのであれば、受け入れてもいいのかもしれません。しかし、大抵の「あなたのため」は、意見を通すためにつかわれる都合のいい言い回しでしかないのです。

 

 うまくいったら「ほら、言ったとおりでしょ」

 うまくいかなかったら「ほら、言ってあげたのに」

 

 要するに、結果がどうなろうとも「あなたのため」と言った人がマウントをとることができる仕組みになっています。「あなたのため」と聞くと、まるで優しい人であるかのように思えてしまいますもんね。なんてタチの悪いことばなのでしょう。

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  また「あなたのために」とがんばると、どうしても相手にリアクションを求めるようになってしまいます。つまりは「あなたのためにこんなにがんばったのに、どうして応えてくれないの!」という状況に陥りやすいということです。

 相手からすれば、そんなこと知ったこっちゃありません。いわゆる「頼んだおぼえはない!」というやつです。勝手にがんばって、勝手に期待されても困ってしまいます。サプライズのプレゼントに対するリアクションなんてまさにこれですね。

 

 子どものためにこんなにがんばったのに。

 クラスのためにこんなにがんばったのに。

 

 そんな「あなたのため現象」が頻繁に起こるのが、学校の先生という職業です。あなたのために先生はこんなにがんばったのに、どうして一向にテストの点数が上がらないの。クラスのために先生はこんなにがんばったのに、どうして言うことを聞いてくれないの。

 うまくいかないのならうまくいかない原因が何かしらあるはずなのに、それを追求することもなく相手に原因を求めようとします。それが「あなたのため現象」です。「自分はもうがんばったから、あとはあなたの問題だ」というわけです。どうですか。だんだんと「あなたのため」のこわさがわかってきましたか。

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 あなたのこんなところが嫌だから変えてほしい。子どもたちのトラブル対応をしているとよく耳にすることばです。これもまた、先ほどの「あなたのため」と同様に、うまくいかない原因を相手に求める言い回しです。

 その裏には「自分はわるくない」「自分はがんばった」という思いが隠れています。自分はこんなにがんばったのに、相手が思うように動いてくれない。自分はこんなにがんばったのだから、相手が思うように動いてくれて当然だろう。

 

 相手を変えることはできない。

 自分を変えることはできる。

 

 だからこそ、子どもたちのトラブル対応をするときには、必ずいつも「あなたはどうしたいの?」「あなたはどうするの?」ということを問い続けます。〇〇さんはこうしたいんだって。△△さんはこうしたいんだって。先生はここまで。あとはふたりで話してね。

 ここでもし「あなたのこんなところが嫌だから変えてほしい」を受け入れてしまうとどうなるのかというと、どちらかを悪者にするしか道がなくなってしまいます。先生は悪者を叱って、ごめんねの儀式を執り行います。ごめんね。いいよ、もうしないでね。もうしないよ。そして先生から最後にひとこと。先生が怒るのもあなたのためなのよ。

  こうして再び同じようなトラブルを起こします。なぜなら、変わらなかった人間がひとりいるからです。そうです。相手を変えることだけを考えて、自分は何も変わらなかった人間のことです。変わらなければ、当然同じようなことを起こします。そしてまたこう言うのです。あなたのこんなところが嫌だから変えてほしい。

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 結局はすべて自分次第です。自分がどのような手を打つのかによって、相手の手も変わります。本当に相手をひっくり返したいと思うのなら、自分の動きを考えるしかありません。このときに、相手を理由にしてはいけません。「あなたのため」は、ただの責任逃れです。うまくいかなかった。じゃあ、次はどうしよう。うまくいかなかった。どこをどう改善しよう。応えてくれない相手がわるいのではありません。変わろうとしない自分がわるいのです。

 

 

【木】ジャンケンに本気になれる大人でありたい

 

 おはようございます。テーブルの上にショートケーキ、モンブラン、ミルクレープ、アップルパイ、ザッハトルテがあります。これらのケーキを5人でひとつずつ分けます。だれがどのケーキを食べますか。

 年功序列で決めますか? はやいもの順で決めますか? 誕生日が近い順で決めますか? 五十音順で決めますか? うーん、どれも不平等ですね。そうだ! ジャンケンで決めるというのはどうでしょう! よし、そうしましょう! それではいきますよ? どうも、インクです。

 

ジャンケンに本気になれる大人でありたい

 最初は ...... パー!

よっしゃ〜! オレの勝ち〜!

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  冗談ですよ。冗談。そんな冷ややかな目で見ないでください。そんな目をしながらも、あなただって一度くらいやったことがあるでしょう。今見たのは過去の自分ですよ。反省してください。

 有名な話ですが「最初はグー」という掛け声を世に広めたのはわたしです。『6時だョ!全員集合』のコントの中で行ったのがはじまりでした。ちなみに、ジャンケンそのものをつくり出したのもわたしです。思い返してみても、あれは大変危険な冒険でした。

 マンモスの骨を丸5日煮込み続けてようやくグーが生まれ、海底2万マイルまで潜ってようやくチョキを発見し、チョモランマの山頂でようやくパーを発掘しました。この冒険がなければ、今でもジャンケンはこの世に存在していなかったことでしょう。

 ふだんから何気なくジャンケンをしているかもしれませんが、その起源には命がけの大冒険があったのです。そのことを胸に刻んでジャンケンをしてほしいものです。

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 冗談ですよ。冗談。そんな冷ややかな目で見ないでください。ケーキの話に戻しましょう。実際のところケーキに限らず、このように「ジャンケンで何かを決める」という場面はふだんの生活でもよくあることだと思います。  

 そんなときに「わたしは最後でいいですから先に選んでください」と言う人が時々います。いい人ですよね。自分のことは後回しにして、他の人に選ばせてあげる。譲り合いの精神を具現化したような人物です。

 

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 すみません。もうひとりのボクが出てきてしまいました。もう、勝手に出てくるんじゃないよ。なにが「いい人ぶっている」だよ。選ぶ順番を譲ってくれているんだから、実際に「いい人」じゃないか。

 

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  ...... まあ、たしかにね。多少の好みはあれど、別にどのケーキでもいいか。食べたかったケーキがほかの人のもとにわたったとしても、また自分で買えばいいだけだもんね。いい大人なんだから。

 

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 たしかに。...... だとしても、 譲ってくれるのなら譲ってくれるで別にいいんじゃないの? すきなケーキを選べるわけだしさ。さすがに譲っておいて後からグチグチ言ってくるなんてこともないでしょう。

 

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 ああ、そう言われてみればなんだかわかる気もするなあ。みんな大人だからケーキにこだわりなんてないもんね。その上で「ジャンケンをしよう」という話になっているんだから、流れのままにジャンケンをすればいいのにね。わざわざ「わたしは最後でいいですから」というのは、なんだか逆にマウントをとられている気もするなあ。

 

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 ジャンケンがメイン。なるほどなあ。 たしかに全員が本気になっているジャンケンって異様におもしろいもんね。東海オンエアの十字架をかけたジャンケンがおもしろいのはそういうことだもんなあ。

 

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 ありがとう、もうひとりのボク。さすがは同じ人間なだけあるね。完全に納得させられたよ。ケーキなんてただのきっかけにすぎないんだね。これからは「選んでいいよ」と言われたら、たとえ何でもよかったとしてもスパッと選ぶようにするよ。そして、ジャンケンをすることになったら、全力で楽しむよ。

 

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 ...... 。

 

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 先日、アメリカからやってきて1年に満たないALTに「日本の学校に来て驚いたことは?」と尋ねました。すると「子どもたちが未だにジャンケンをしていること」と答えられました。ポイントはもちろん「未だに」というところです。アメリカでジャンケンは「昔の遊び」なんだって。ご年配の方しかやらないそうです。アメリカの人たちはどうやってケーキを決めているんでしょうね。

 

 

【水】立つ鳥跡の濁し方アーティスティック

 

おはようございます。

猿も木から落ちる。見事な着地を決める。

虎の威を借る狐。借りた威はしっかり返す。

海老で鯛を釣る。おめでたい。

井の中の蛙大海を知らず。井も意外と棲みやすい。

虎穴に入らずんば虎子を得ず。家宅侵入罪で逮捕。

鶴は千年亀は万年。近年の医療技術の進歩。

二兎追うものは一兎も得ず。フォーメーション逃走。

犬も歩けば棒に当たる。飼い主を笑顔にするために。

どうも、インクです。

 

立つ鳥跡の濁し方アーティスティック

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どうぶつの行列

 

イヌの居ぬ間に、ネコは寝転び

ワニは輪になってトリを取り囲む。

 

まさか、サカナが逆さまに重なるなんて。

 

サイが最近になってようやく頭角を現してきた。

 

ゾウの臓器の構造について、

鼻を突き合わせて相談する。

 

ウマはローマで生まれてから、

一度も埋まっていないらしい。

 

シカはしかたなく叱られたが、

本当はカバを庇ってのことだった。

 

ウサギが裏切られて詐欺にあった憂さ晴らしをする。

 

トラを捕えたという嘘がどうか悟られませんように。

 

カメの仮面とタートルネックが最近の流行。

 

サルは紋黄蝶を見てうきうきしている。

 

ウシがもう新記録を更新したらしい。 

 

 ヒトはひとりで生きていく。

 

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 短いからって手抜きだと思ったら大間違いだぜ。今日の記事はぜひ声に出して読んでみてください。個人的なお気に入りはサカナ。

 

 

【火】卒業を待ち望んでいた子どもだっている

 

 おはようございます。3月。世は卒業シーズンです。先週から今週にかけて式のある学校が多いのではないでしょうか。今年はコロナウイルスの影響もあり、短縮バージョンで式を行う学校がほとんどだったはずです。そもそも式そのものがなくなったという学校もあるのかもしれません。大人たちは「残念だったね」と言うかもしれませんが、内心ホっとしている人だっているはずです。この休校が嬉しくて嬉しくて仕方がなかった人もいるはずです。今日はそんな人たちへ向けての記事です。卒業おめでとう。どうも、インクです。

 

卒業を待ち望んでいた子どもだっている

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 よく耐えた。よく頑張った。3年か、6年か。長かったあの毎日が、今日でようやく終わります。大人たちは「おめでとう」と言いながら喜んでくれるかもしれません。まわりのみんなは涙を流しながら別れを惜しんでいるかもしれません。

 そんなことはどうだっていいのです。そこにあるのは「今日で終わる」という事実。ただそれだけです。「はやく終わらないかな」と思いながら、積み重ねてきた1日1日が今日で終わりを迎えます。明日からはそんなことを思いながら過ごす必要もありません。 

 世の卒業ソングはこんな歌ばかりです。友との別れが寂しい。学校生活にはたくさんの思い出があった。今日からは新しい世界への旅立ちだ。こんな歌があるせいで、歌詞とはちがう自分を責めてしまうことがあるかもしれません。

 こんな歌なんて気にする必要はありません。いいですか。所詮、歌詞を書いているのは大人です。大人は卒業式で、子どもたちを感動させたいのです。なぜなら「自分たちがやってきたことが間違っていなかった」と思いたいからです。

 学校の先生は、卒業式を見ながら「立派になったなあ」と思いたいのです。親は、卒業式を見ながら「育ててきてよかったなあ」と思いたいのです。それは大人たちのエゴです。だからこそ、感動の押し売りが始まります。 

 別にそんな期待に応える必要はありません。あと1日。あと1日だけがんばって耐えればもう終わるのです。明日からは、同級生がたくさん歩いているあの道を通る必要もありません。休み時間をどうすごすのかを一生懸命考える必要もありません。おひるごはんもゆっくり家で食べられます。あの人にもあの人にも会わずに済みます。大人たちが心配してくることもありません。もう行かなくてもいいのです。 

 本当によくがんばった。本当によくがんばったよ。新天地ではきっといいことがある。そんな無責任なことは口が滑っても言えないけれど、少なくとも新しく出会う人たちは過去のあなたを知りません。 別に無理して取り繕う必要もないし、力む必要もありませんが、1から新しくスタートするいいチャンスです。

 ごめんなさい。今はそんなこともどうだっていいですね。とにかく終わる。ただそれだけです。今日お別れする人たちとは、この先ずっと会いません。こちらが繫ぎ止める努力をしない限り、人は勝手に離れていきます。「だからこそ今日という最後の日を大切にしてね」だなんて言うつもりはまったくありません。「もう会わずに済むよ」ということを伝えたかっただけです。

 本当です。もしかすると街でバッタリなんていうこともあるかもしれませんが、そんなものはほんの一瞬です。これまで何年も耐えてきたではありませんか。それに比べたら屁のようなものです。どうしても会いたくなければ、あなた自身が離れればいいのです。

 これからは自由です。どこへだって行けます。学校という場所が、いかに狭くて、暗くて、陰湿な場所だったのかを知ることになるはずです。そんな場所で何年も耐え凌げたということは、もうこの先にこわいものなんてありません。

 改めて、卒業おめでとう。あなたのことは何も知らないけれど、こうして最後の日を迎えることができてよかったなと思います。本当によく頑張った。明日からはゆっくり休んで、新しい生活に備えてください。

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  春からも同じ場所で耐え続けなければならないあなたへ。こればかりは本当に申し訳ないけれど、詳しい状況を知らない限り迂闊なことは言えません。無責任に「逃げればいい」とか「がんばれ」とか、そんなことは口が滑っても言えません。ただ、ひとつだけ間違いがないのは「必ず終わりがくる」ということです。それがいつになるのかは人によってちがうかもしれないけれど、それは絶対に終わります。終わらないものなんてありません。

  終わりまでの道のりが遠くて耐え切れないのなら、いつでも連絡してください。できることはほとんどないのかもしれないけれど、人と話すことは大切です。もちろん他に頼れる人がいるのならそれでかまいませんし、ここまでの文章を読んで「この人は違うな」と思ったのならそれはそれでかまいません。

  嫌なやつの文句でも、ブログを読んだ感想でも、なんだってかまいません。「忙しそうだな」とか「迷惑かな」とか、そんな遠慮はいりません。コメント欄でもツイッターのDMでもなんだってウェルカムです。必要があれば呼んでください。これからもずっとここにいます。

 

 

【月】好きになるのなら早ければ早いほどよい

 

 おはようございます。昨日は宅配便が届く予定になっていました。時間指定はしていなかったので、いつ届くかはわかりません。朝の8時半に追跡番号を入力し、現在地を調べてみることにしました。するとそこにはこう書かれていました。ご不在でしたので、荷物を持ち帰りました。「えっ」と思ってインターホンを見ると、赤いランプが点滅しています。確認すると、10分前にインターホンが鳴っているではありませんか。10分前といえば、ヘッドホンをつけて音楽を...。まさか8時台に来るだなんて思わないではないですか。連絡票にドライバー直通の番号は書かれておらず、本日中の再配達は14時以降とのこと。家にいたのになあ。どうも、インクです。

 

好きになるのなら早ければ早いほどよい

  もちろん再配達の依頼は14〜16時でお願いしました。楽しみにしていた分、朝一のチャンスを逃したのはショックでしたが、ワクワク感を長く味わえるのだと思い込みながら楽しみに待ちました。look forward to です。うしろには動名詞がつづきます。

 14時ぴったりにインターホンが鳴りました。さすが、宅配業者さん。よくわかっています。こうして無事に荷物を受け取ることができました。14時まで本当に長かった。

 こんなにワクワクしたのは久しぶりでした。はじめてゲームを買ってもらった小学生のような感覚でした。ちなみにはじめて買ってもらったゲームのハード機は「ゲームボーイカラー」、ソフトは「コロコロカービィ」です。今考えてもかなり画期的なゲームですよね、コロコロカービィって。

 まあそんなことはさておき、大切なのは荷物の中身です。この日に届いたのは「カメラ」です。先日の記事にも「カメラ欲が高まってきている」と書きましたが、善は急げということで即決で購入しました。こういうところで無駄に悩むと、結局は躊躇ってしまいますからね。思い立ったが吉日。旨いものは宵に食え。

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Leica X1

 ライカですよ、ライカ。カッコいいですね。このバルナックライカを彷彿させるデザイン。カッコよすぎます。ちなみに一眼レフでもなんでもなく、いたってシンプルなコンデジです。「カメラを始めるだなんて言いながらコンデジかよ」とか「初心者がいきなりライカかよ」とか「国産の方が安くていいカメラがあるのに」とか、カメラに詳しい方からすればいろいろとご意見があるのかもしれません。こちらから言えることはひとつだけです。

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 自分がほしいと思ったものを、自分のお金で買って何が悪いってんだい。ちなみに言っておくと、さすがにまっさらの初心者が新品のライカに手を出すほどお金に余裕があるわけではないので、もちろん中古で買いました。たまたまみつけて、ここを逃すわけにはいかないと思い即決しました。まずは形から。それでいいではないですか。

 カメラ以外でもなんでもそうですが、中途半端なものは絶対に買いません。どれだけ性能がよくてもデザインが気に入らなかったり、デザインが気に入ってもコンセプトが気に入らなかったり。反対に、ドンピシャで刺さるものがみつかれば、価格はほとんど気にせずにスパっと買ってしまいます。最優先事項が「価格」ではないのです。

 

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 さあ、カメラを買ったらやることはひとつです。首にぶらさげて外に出ると、なんだか気恥ずかしくもあり、誇らしげでもありました。新しい洋服を着て出かけるときと、似たような気分です。何を撮ればよいのかも、どうやって撮ればよいのかも、まったくわからないので、とりあえずそれっぽい写真をパシャリ。パシャリ。パシャリ。パシャリ。

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 いやあ、それっぽいですねえ。それっぽい写真をこうも簡単に撮れてしまうとは、おそろしい時代です。まあ、あくまでも「カメラをはじめたばかりの初心者が最初に撮った写真」というひとつの記録としてここに残しておこうと思います。これからどのように上達していくのか。自分でも楽しみです。

 こうして撮りながら歩いていると、ふだんとはちがうものが見えてきます。「あ、あの花きれいだな」とか「あ、あのビルおもしろい形してるな」とか。いつも歩いている道なのに、いろいろなものが見えてきます。これもまた、カメラがもつひとつの魅力なのかもしれません。

 これまでは「興味がない」という理由で遠ざけてしまっていたものでも、いざ手に取ってみるとおもしろさがみつかるものです。実際カメラの世界は、もっともっと深くておもしろいものがあるはずだと思っているので、これからが本当に楽しみです。中古といえども、それなりに高い買い物でした。しかし、今日1日の満足感だけでも、まったく後悔はありません。ただただ買ってよかったなという思いだけです。

 人生にはどうしても限りがあるので、なんだって好きになるのなら早ければ早いほどいいのです。もしかすると、カメラを手にするのはもっと早くてもよかったのではないかと思うくらいです。これからも様々なものを撮っていきたいと思うので、カメラの先輩方はぜひいろいろと教えてください。アドバイスもお待ちしています。よろしくお願いいたします。

taishiowawa.hatenablog.com

 

 カメラを持ち歩いているときの感覚は、荒野行動をしたあとにまちを歩くあの感覚と似ているなと思いました。ベランダやマンションの階段を動く人影にやたらと目がいくあの感覚です。伝わらない人は結構です。忘れてください。

 とにかく、途中にも書きましたが「興味がない」という理由で、おもしろいものを遠ざけてしまうのはあまりにももったいないなと思います。誰かが本気でハマっているということは、少なくともそこには何かしらの魅力があるはずなのです。そう考えると、まだ手を出していないことがあまりにもたくさんあります。スポーツ、アート、アウトドア、旅、ゲーム...。この量に対して、残された時間は驚くほど短いのです。さあ、果たしてどうしたものか。